国土交通相の諮問機関である社会資本整備審議会道路分科会の中部地方小委員会(委員長・倉内文孝岐阜大工学部社会基盤工学科教授)は11日、名古屋市の名古屋合同庁舎第2号館で2024年度第1回会合を開いた。一宮西港道路の2回目の計画段階評価と、25年度新規事業候補箇所となった一般国道22号名岐道路(一宮~一宮木曽川)の新規事業採択時評価を行った。
一宮西港道路については、中部地方整備局がまとめた三つのルート帯案から中央ルート案が最適とする対応方針原案を了承した。
評価対象は、愛知県一宮市の東海北陸自動車道一宮JCTと伊勢湾岸自動車を結ぶ区間。中央ルート案は道路を新設し、海部地域の中央部を通過する。計画延長は約28㎞、コストは約1兆2500億-1兆5000億円。
同案と、既存の西尾張中央道を活用した東側ルート(計画延長約27㎞、コスト約1兆2500億-1兆5000億円)、国道155号を活用する西側ルート(同30㎞、同1兆3500億-1兆6200億円)の3案を比較検討した。その結果、地域全体の速達性、定時性の向上、災害時の信頼性の高い道路ネットワーク確保が期待できることなどから、中央ルート案が最適とした。ICは6カ所の新設を検討する。
◇名岐道路の事業化妥当
名岐道路は、渋滞緩和や地域経済の発展、観光地へのアクセス向上などが期待できるため、事業化が妥当と判断した。
新規事業候補箇所は、一宮市丹陽町九日市場~大毛の延長6.9㎞。道路区分は第2種第1級、車線数は4車線。一宮ICはJCT化する。全体事業費は約2700億円。