【未来の土木コンテスト】小学生のアイデアをトップレベルの技術者がガチ検討! 最終選考は1/20 | 建設通信新聞Digital

5月4日 土曜日

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【未来の土木コンテスト】小学生のアイデアをトップレベルの技術者がガチ検討! 最終選考は1/20

プロのエンジニアが子どもたちからアイデアを聞き、本気で検討した

 土木学会(大石久和会長)は11日、東京都新宿区の学会本部で小学生を対象とした「未来の土木コンテスト」の1次選考を通過した優秀賞受賞者5人を「未来プランナー」として迎え、プロの土木エンジニアが子どもたちの夢を形にするための技術検討会を開いた。検討会には日本建設業連合会も全面協力し、作品ごとに同会土木工事技術委員会の5部会がチームを結成してアイデアの実現に向けた本気の議論を展開した。2018年1月20日に各作品の公開プレゼンテーションによる最終選考を実施し、最優秀賞を選定する。
 コンテストは、子どもたちを中心とする市民と土木技術者が、未来の社会をともに考えることができる機会として企画。土木学会創立100周年記念事業として14年に実施した、市民参加型の「未来のT(テクノロジー)&I(アイデア)コンテスト」の名称を変更し、継続実施することにした。
 9月9日-10月15日に実施した1次選考で優秀賞5点と入選3点を選定。11日の技術検討会には優秀賞5点の提案者が保護者とともに学会本部を訪れ、夢の具現化に臨んだ。
 検討会の冒頭、コンテスト準備委員長を務める宮田喜壽防衛大学校教授が趣旨説明し、「きょうは、日本のトップレベル、野球でいえばメジャーリーグ級のエンジニアがアイデアの実現に向けて手助けをしてくれるので、楽しんでほしい。まずは名刺交換で、元気よくあいさつしてほしい」と呼び掛けた。
 趣旨説明後は、未来プランナーの子どもたちが一人ひとり検討会の会場に入場し、温かい拍手で各チームに迎え入れられた。土木学会が用意した名刺をチームメンバーとやや緊張した面持ちで交換し、ランチを取りながら親睦を図った。
 昼食後には前回のコンテストの映像などを交えた概要や日建連による土木エンジニアの仕事についての説明が行われた。日建連は、普段使っている水や食料は、ダムや取水堰、道路などを経て届き、電気もさまざまな土木構造物があってこそ使うことができるなど、生活を守り、豊かさや快適さを提供する土木の役割について説明した。

概要説明の様子

 一連の説明後には、チームごとにグループディスカッションが始まり、提案作品に込められた意図やアイデアの実現に向けた技術的な検討が進められた。子どもたちは自らのアイデアを積極的に説明し、チームメンバーも真剣に耳を傾けていた。
 技術検討会の成果は、1月20日に東京都江東区の日本科学未来館で開く最終選考で発表され、5作品の中から最優秀賞が選ばれる。また、土木学会は12月に1次選考を通過した優秀賞と入選の計8作品をフェイスブックで公開し、「いいね」の獲得数が最も多かった作品に「いいね!賞」を贈る。

 優秀賞の5作品と提案者は次のとおり(敬称略)。
 ▽人の心に寄りそう土木の街=秋山隆蔵(埼玉県)▽遊びと笑顔で発電公園=遠藤萌花(福島県)▽うちゅうにうかぶしぜん=島児明留(東京都)▽道路のなくなった町=田中楓里(愛知県)▽雷電池を使った未来の町=安江竣(東京都)。

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