【除雪支援システム実演】10年分の経験を短縮できそう! 準天頂衛星活用し誤差数cmではみ出しなど予測 | 建設通信新聞Digital

5月18日 土曜日

公式ブログ

【除雪支援システム実演】10年分の経験を短縮できそう! 準天頂衛星活用し誤差数cmではみ出しなど予測

導入したロータリー除雪車の作業の様子。正確な除雪作業を披露した

 NEXCO東日本は、除雪作業の自動化に向けて、高精度で除雪車の位置が把握できるシステムを開発した。5日に「準天頂衛星を活用した除雪運転支援システム」の実演を北海道・岩見沢ICで報道関係者に公開した=写真。準天頂衛星からの信号と高速道路の高精度地図の情報を組み合わせ、誤差数cmで走行車線へのはみ出しやガードレールなどへの接触を予測。来冬から道内すべての基地に導入する考えだ。
 除雪作業は、積雪により外側線や路肩防護柵の位置把握が難しく、ホワイトアウト時や夜間などでは熟練の技術に支えられてきた。一方、人口減少や熟練労働者のリタイヤなどから将来的な自動化を目指し、北大の野口伸教授と共同研究を進めてきた。
 開発した除雪運転支援システムは、車両の位置や車体の向き、作業上の注意情報などをモニターに表示する。実際に作業に当たったオペレーターは、「非常に正確で、10年分くらいの経験が短縮できると感じた」と効果を口にした。
 今後、除雪車の作業操作や運転制御技術、高速の除雪トラックなど技術開発を進め、2025年以降に完全自動化への移行を目指す。

建設通信新聞の見本紙をご希望の方はこちら