湯崎知事は、1日に地元の鞆町内会連絡協議会、2日には枝広直幹福山市長から「山側トンネルに関して具体的な事業内容を持って協議を進めてほしい」とする要望を受け「バイパス機能としての山側トンネルについて、地元の皆さんとより具体的な議論を進めるため、調査に着手したい。地元の要望をいただいたのでスピード感を持って応えていきたい」と当初予算に盛り込んだ経緯を説明した。
調査内容については、「トンネルを整備した場合、住民の皆さんの生活にどのような影響、変化が起こるのかを調べたい」と話し、最新の交通量とこれをベースとした変化の見通しや具体的なルート、現地の地盤、地形調査を進める方針を示した。調査期間については「調査着手の時期にもよるが、半年から9カ月程度を見込んでおり、来年度中には調査を終えることができると考えている」との認識を示した。
同事業は12年6月に県が架橋計画を中止し、山側トンネルによる道路整備の意向を固めたが、地元の反対意見などから、事業は事実上頓挫していた。しかし、ここにきて地元から、判断材料とするためのトンネル案の早期提示を求める要望を受け、山側トンネル整備の是非を判断するため調査に着手する。