【気象災害予測支援システム】避難指示の判断支援できるか 福岡県朝倉市で実証実験を開始 | 建設通信新聞Digital

5月3日 金曜日

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【気象災害予測支援システム】避難指示の判断支援できるか 福岡県朝倉市で実証実験を開始

 ゼンリン、防災科学技術研究所、富士通クラウドテクノロジーズ、エー・シー・エスの4社は、福岡県朝倉市で自治体向けの「気象災害予測支援システム」を活用し、避難支援情報を早期に提供する実証実験を始める。河川氾濫や土石流災害での避難指示の判断支援情報提供の有効性を検証するほか、ユーザービリティー向上、復旧・復興で求められる機能の検討などを進める。実証実験により朝倉市の防災力を高めるとともに、中小河川氾濫や土砂災害などの課題を持つ全国自治体に展開する。
 気象災害予測支援システムは豪雨発生時の河川の氾濫や土砂災害の予測を複数の情報から分析し、自治体の防災担当者の避難指示や勧告発令判断を支援するもの。関係各所の防災情報を自動収集し、1つの画面に表示するほか、地形情報と気象庁の降水予測データなどを合わせて河川水位を6時間先まで予測する。また、土壌雨水指数、表面水量、河川水位の3つの指標から土砂災害発生の危険性を読む。
 ゼンリンは、災害時の場所の特定や周辺情報の確認に有効な住宅地図情報を提供するとともに、事業全般の管理統括や実証事業成果の取りまとめなどを手掛ける。富士通クラウドテクノロジーズは災害時にも予測計算を継続可能なクラウド環境の提供、防災科学技術研究所はセンサーによる計測や実証実験への提言、分析、評価などをそれぞれ担当する。
 また、エー・シー・エスは予測支援システムの開発・調整、現地調査による地勢、植生、土質などの確認を行う。

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