【建築新人戦2018】最優秀は村井諄美さん(近大)の「インプレッシングミュージアム」 | 建設通信新聞Digital

5月8日 水曜日

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【建築新人戦2018】最優秀は村井諄美さん(近大)の「インプレッシングミュージアム」

 大学や専門学校などで建築を学ぶ学生が腕を競う設計課題コンテスト「建築新人戦2018」の公開審査会が22日、大阪市の梅田スカイビルであった=写真。全国から応募のあった514作品の中から村井諄美さん(近畿大3年)の「インプレッシングミュージアム」を最優秀に選んだ。
 ことしで10回目を迎えた同コンテストは、大学2―3年生を主な対象に建築界の「ゴールデンルーキー発掘の場」として2009年にスタート。学生主体の実行委員会と総合資格の共催で、入選8作品を対象に公開による最終審査が行われた。
 公開審査に先立ち、総合資格の岸隆司社長は「10年前に新人戦の協賛を始めたことが、私たちの学生支援のきっかけとなった。16年には日本建築学会教育賞を受賞するなど、この新人戦とともに歩んできたと言って過言ではない。社会でいち早く活躍できる人材の育成にこれからも寄与していきたい。ことしもレベルの高い審査を期待している」とあいさつした。
 審査は中村勇大京都造形大教授、遠藤秀平神戸大大学院教授、小川晋一近畿大教授、竹山聖京大教授、團紀彦青山学院大教授、萬田隆神戸芸工大准教授、宮本佳明大阪市大大学院教授の7氏が担当した。
 プレゼンテーションと発表者へのヒアリング、審査委員による討論を経て、最優秀の村井さんと優秀賞3作品を選出。審査委員長を務めた中村京都造形大教授から村井さんらに表彰状などが贈られた。

中村教授(右)から表彰を受ける最優秀に選ばれた村井さん

 中村教授は「完成度よりも夢や希望、アイデア性に満ちた作品を評価した。学生なりの立場で、これからも建築の楽しさを大いに味わってほしい」と学生たちにエールを送った。
 最優秀に選ばれた村井さんの作品は、大阪城を臨む大阪ビジネスパーク地区(大阪市)に立つ美術館。展示空間を「クレバス(割れ目)」の中につくりだす独創性が高い評価を受けた。村井さんは「とても驚いている。頑張って取り組んだ結果が受賞につながりうれしい」と喜びを語った。

 優秀賞受賞者は次のとおり(敬称略)。
 ▽上山貴之(神戸大3年)=カリグラフィクチュア▽古屋元秀(大阪芸大2年)=ノイズと共存▽石田彩果(早大3年)=刻塀。

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