【Apple WatchでKY】タイムリーな健康状態の把握などできるアプリを開発 高砂熱学 | 建設通信新聞Digital

5月6日 月曜日

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【Apple WatchでKY】タイムリーな健康状態の把握などできるアプリを開発 高砂熱学

 高砂熱学工業は6日、2017年11月に400台導入した「Apple Watch」専用のIoT(モノのインターネット)温度センサーや熱中症対策アプリを開発したことで、熱中症対策や作業員、技術員の健康状態のタイムリーな把握、一人KY(危険予知)の推進で一定の効果が得られたと発表した。
 熱中症対策などでは、体表温・外気温を検知する温度や湿度のセンサー、BLEデバイス、マイコンを組み込んだIoT温度センサーデバイスとアプリケーションを開発したことによって、Apple Watchを装着した作業員周辺の温湿度をリアルタイムに計測できるようになった。また、作業中は1時間に1回、Apple Watch画面にチェックシート入力依頼(PUSH通知)が示され、熱中症予防の回答を促す。
 作業現場環境の温湿度計測と作業員のチェックシート回答によって、タイムリーに現場環境を把握でき、現場事務所のパソコンで一括管理できる。
 また、作業員が1日5回記入していた夏場の健康チェックリストへの記入が不要となり、ペーパレス化を実現。アプリ化によって、朝礼や昼食、作業中に簡易的にチェックシートに回答でき、体調不良の兆候がある作業員の状況確認が可能になった。
 さらに、一人KYの質の向上に向け「指差呼称管理用アプリ」を開発。指さし呼称の腕振りを感知し、カウントを自動集計、グラフ化するようにした。アプリを起動し、4パターンの中から指さし呼称パターンを選択、ナビゲーションに従い指さし呼称を実施することで、腕振り回数をカウントしサーバーに送信する。サーバー上では、協力会社や作業員ごとに自動集計してグラフ化する。

指さし呼称実施状況

指さし呼称アプリのパターン選択画面

 現在はモデル現場にアプリを導入し性能評価している。今後は18年度内に東京本店内現場で展開する予定だ。
 同社は今後、Apple Watch装着者の周囲環境把握で、酸欠作業・硫化水素作業など危険作業時の周囲環境を計測して、危険域をアラームで通知するといった機能を付加していく。安全管理面では、日報・手順書・週間作業連絡書のアプリを新たに開発し、各書類と連携することで、工事管理の簡素化と社員の作業負担を低減していく。

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