高砂熱学工業は、「Green Air Festival in Summer」と称した「省エネ月間」に取り組んでいる。7月23日から9月6日を実施期間とし、東京都新宿区の本社ビル執務エリアのエネルギーを見える化するとともに、本社の役職員がTシャツやジーンズを着用できる「オフィスカジュアル」を励行している。また、1日からはサマータイム勤務とテレワークの試行も始める。現場勤務の社員には、熱中症対策として空調作業服1500着を支給した。
本社ビル執務室エリアの室温はセ氏28度に設定。無線温度センサーを利用して温度分布を見える化し、ビル施設のエネルギー使用量や空調設備などの運転データを分析して、より効率的な省エネ運用に改善するためのソフトウェア「GODAクラウド」でデータを分析、最少エネルギーを目指すとともに快適空間を実現するという相反する目的に挑む。これに伴い、本社ビル役職員はオフィスカジュアルを励行する。
また、本社ビル受付スペースとオープンエリアは、「涼」をテーマに映像や音声を流し、健康スムージーも提供するなど、来館者に「涼」を感じてもらう空間とした。
午前8時から午後4時45分を勤務時間とするサマータイム勤務は、制度化済みの時差出勤制度を活用して、8月31日までの1カ月間にわたり試行実施する。テレワークも1日から試行する。本社、横浜支店、関信越支店の3拠点が対象で、自宅に近い拠点で働くことができるようにする。
サマータイム勤務やテレワークの試行は、2020年東京五輪・パラリンピック期間中への対応策につなげていく意味合いもある。
同社は、今夏から施工現場の熱中症対策として、全店の施工外勤職の社員を対象に、空調作業服を計1500着支給した。服に付いた小型ファンで服の中に外気を取り入れ、体の表面に大量の風を流すことで汗を気化させ、首筋に涼感を得る仕組みとなっている。ファンから取り込んだ風が背中に流れ、首から出やすくなる風気路メッシュ構造を持つ。 空調作業服を着用した現場の社員からは、「汗の乾きが早くべたつきにくく、夏場の作業でも快適」「首筋や背中など汗をかきやすい部位に風が回り涼しい」「フルハーネス型墜落制止用器具でも使用でき便利」などのコメントが寄せられている。