【女性を建設業に呼び込む】シニアまでキャリア支援などWLBを実現 レンドリーズ・ジャパン | 建設通信新聞Digital

5月8日 水曜日

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【女性を建設業に呼び込む】シニアまでキャリア支援などWLBを実現 レンドリーズ・ジャパン

 レンドリース・ジャパン(アンドリュー・ガウチ社長)は、人材の多様化やウェルビーイング(幸福)に尽力し、より多くの女性を建設業界に呼び込むとともに、シニアロールのポジションまでキャリアをサポートしている。同社建設部の女性エンジニアの先駆けとなる平澤恵子シニア・プロジェクト・マネジャーと事務職からエンジニア職に社内転換した宮本順子担当プロジェクト・マネジャーに話を聞いた。
 平澤さんは、大学の学科選定時に「国家資格が持てる仕事は女性差別されにくい」と考え、女性の比率は3-4%ほどと低かったが建築学科を選んだ。就職しても「25歳ぐらいで結婚して家庭に入るのが一般的だった」40年ほど前の話だ。「性差なく仕事ができる職場」として紹介された小規模な設計事務所を経て、大手設計事務所に転職。4年ほど勤めたものの育児休暇などなく、長男の出産を機に退職。復職への思いを抱えつつ、子育てと仕事を両立させるため、設計事務所を立ち上げた。しかし次男の小学校入学を機に「大きな建物づくりに関わりたい」との思いと、外資系のゼネコンという同社に興味を持って入社。以来、有名ブランドの店舗やオフィスを担当するプロジェクト・マネジャーとして、顧客からの信頼は厚い。

■育児・介護に理解
 この間、15年にわたる両親の介護も経験した。「いまではフレックス制度や在宅勤務制度などが整っていているが、入社当時は制度がなかったものの、 上司に時間は好きに使わせてほしいと願い出てフレックス勤務をしていた。当然成果は求められるが、そのような働きかたを認めてくれる社風が合っていた」と、産休や子育て、介護休暇などプライベートが忙しい人にとても優しい会社」のサポートもあり、仕事・子育て・介護を成し遂げたという。

■社内転換で技術職に
 一方、建設にまったく関係がない業界から派遣社員を経て入社した宮本さんは当初、携帯電話の基地局建設プロジェクトのマネジメント業務を行うテレコム部門の事務職だった。建設部門に異動後、米国グリーンビルディング協会による国際的な環境認証制度「LEED」を知り、社内で研修を受けつつ、建物の環境性能をコンサルティングするエンジニアを志した。周りが感心するほど熱心に打ち込んで資格を取得し、初めてメインで担当した認証取得支援業務では、「現場の人たちと深く付き合い、仕事の面白さを実感することができた」とプロジェクトに直接関わることで得た手応えも。建物による環境負荷の削減が求められる中、「社内の専門職としてさらに研さんを重ねていきたい」と先を見据える。

平澤さん(右)と宮本さん


■50年間働く時代へ
 最近は、社内の女性エンジニアとの横のつながりをつくり、女性エンジニアの数を増やすための活動“ウィメン・エンジニアーズ”を始めた。「建設業の仕事は幅広い。興味を持って飛び込めば、さまざまな仕事と触れ合う機会が増える。働き方がフレキシブルになる中、迷わず挑戦してほしい」とメッセージを送る。
 平澤さんの入社当時2人だった同社の女性エンジニアは、13人まで増えた。「この先は50年間働く時代になる。その時々の事情に合わせて職種を選んで、学習しながらキャリアを積めばいい。10年ぐらいスローダウンしても建設業界は戻りやすい」と、ワーク・ライフ・バランス(WLB)を実現し、性差なく働ける環境を提供する同社の魅力を語る。

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