大林組は、複雑な曲面で構成する建築物の正確な熱負荷を計算できるシミュレーションツール「ParaLoad」を開発した。複数のシステムで構成する「熱負荷シミュレーション総合プラットフォーム」にParaLoadを追加して活用する。
ParaLoadは、曲面の表面ごとに細かいメッシュに分割し、各メッシュの面積・方位角・傾斜角から、空気調和・衛生工学会が開発した動的熱負荷計算プログラム「NewsHASP/ACLD」の計算に必要な入力データ(窓データなど)を自動で割り出す。このデータをNewsHASP/ACLDに反映させることで、正確な熱負荷計算が可能になり、最適な空調を設計できる。
Grasshopperで建築物の空調条件、室内条件といった熱負荷計算に必要な項目を設定して3次元モデルを作成すると、ParaLoadが方位データや窓データなどのNewsHASP/ACLD用の入力データを自動作成してシミュレーションするため、設計した建築物のエネルギー効率を迅速・簡易に確認できる。
ねじれ角度など特定のパラメーター以外の形状を固定し、 パラメーターを変更することで、 建物形状とエネルギー効率を同時に確認しながら最もエネルギー効率が高い建物形状をデザインできる。