【せんだいデザインリーグ】日本一は何競飛さんの「剥キ出シノ生」! 皮肉込めた物語を表現 | 建設通信新聞Digital

4月25日 木曜日

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【せんだいデザインリーグ】日本一は何競飛さんの「剥キ出シノ生」! 皮肉込めた物語を表現

日本一の「剥キ出シノ生」

 国内最大規模の卒業設計コンクール「せんだいデザインリーグ卒業設計日本一決定戦」の公開審査が5日、仙台市青葉区のせんだいメディアテークで開かれ、東大4年の何競飛(かきょうひ)さんが制作した『剥キ出シノ生-軟禁装置-』が日本一に選ばれた。
 全国で建築を学んだ学生の卒業設計作品を一堂に集め、公開審査で日本一を決めるこの大会は、仙台建築都市学生会議が主催。15回目となった今回は「空前/新史」をテーマに作品を募った結果、511作品の登録、352作品の出展があった。
 審査は千葉学氏(千葉学建築計画事務所、東大大学院教授)を委員長に世界の第一線で活躍する建築家7人が担当した。
 予選審査で全出展作品から100作品を選出した上で、ファイナルに進む10作品を絞り込んだ。公開審査では、制作者によるプレゼンテーションと審査員とのディスカッションにより上位3作品と特別賞2作品を決めた。
 日本一に選ばれた『剥キ出シノ生-軟禁装置-』は、政治のある情勢に対する皮肉を描いた作品。本を探しに行った学生が知らずのうちに選別・軟禁される物語を用意し、物語の展開に沿って図書館と駅、ショッピングモールが立ち上がっていく様子を提案した。

何競飛さん(東京大学)

 北京市出身の何さんは「賞が決まった瞬間はものすごく興奮したが、冷静に考えると作品には問題点もある。自分を模索しながら今後も建築を学んでいきたい」と話している。
 日本二と同三、特別賞は次のとおり(敬称略)。
 〈日本二〉Phantomvers-ミュージカル「オペラ座の怪人」の多解釈を誘発する移動型劇場=加藤有里(慶応大)。
 〈日本三〉COWTOPIA-街型畜産業の再編-=小澤巧太郎(名古屋大)。
 〈特別賞〉合縁建縁=大内渉(東京電機大)▽あたりまえの中で-このまちに合った、形式を持つ集落-=森紗月(関東学院大)。

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