国内最大規模の卒業設計コンクール「せんだいデザインリーグ2019卒業設計日本一決定戦」の公開審査が3日、仙台市内のせんだいメディアテークで開かれ、早稲田大学の富樫遼太さん、田淵ひとみさん、秋山幸穂さんが制作した『大地の萌芽更新-「土地あまり時代」におけるブラウンフィールドのRenovation計画-』が日本一に選ばれた。
審査は平田晃久氏(京大教授)を委員長とする7人の審査員が担当した。
予選審査で全出展作品から100作品を選出した上で、ファイナルに進む10作品を絞り込んだ。
公開審査では、制作者によるプレゼンテーションと審査員とのディスカッションにより上位3作品と特別賞2作品を決めた。
日本一に選ばれた作品の舞台は、秋田県花岡町の旧花岡鉱山周辺一体。銅を採掘していた同鉱山は、現在廃棄物処理場や最終処分場などとして活用され、土壌が汚染されているとし、植物を生かして土壌を浄化するファイトレメディエーション実験場や有害物質を吸収した稲の焼却を行う橋型焼却炉などの整備を提案した。
日本二と同三、特別賞は次のとおり(敬称略)。
〈日本二〉渋谷受肉計画-商業廃棄物を用いた無用地の再資源化-=十文字萌(明治大学)。
〈日本三〉輪中建築-輪中地帯の排水機場コンバーションによる水との暮らしの提案-=中家優(愛知工業大学)。
〈特別賞〉都市的故郷-公と私の狭間に住まう=-長谷川峻(京都大学)▽海女島-荒布栽培から始まるこれからの海女文化-=坂井健太郎(島根大学)。