【施工情報・一元管理】東急建設とテノックスが「地盤改良リアルタイム施工管理システム」を共同開発 | 建設通信新聞Digital

4月23日 火曜日

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【施工情報・一元管理】東急建設とテノックスが「地盤改良リアルタイム施工管理システム」を共同開発

 東急建設とテノックスは、深層混合処理工法による地盤改良工事の施工情報をリアルタイムに一元管理できる「地盤改良リアルタイム施工管理システム」を共同開発した。元請会社が管理する施工位置情報と専門工事会社が管理する施工機械の攪拌混合回数や固化剤添加量などの施工情報をデータサーバーに自動送信して連携させることで、インターネットを通じてどこでも確認可能とし、早期の問題発見や迅速な対応を実現する。

地盤改良リアルタイム施工管理システム概念図

 地盤中の目に見えない地業工事を適正な品質で施工するためには、施工中に発生する問題に迅速かつ的確に対応する必要がある。東急建設技術研究所建設ICTグループの池田直広グループリーダーは、同システムの最大のメリットを「元請けと専門工事会社が同時に施工状況を共有することで、地中に設計とは異なる障害物が発生した場合や想定外の位置に固い地盤が出てきた場合に、リアルタイムに相談しながら対策を打つことができること」と強調する。
 両社は2016年度から同システムの開発に取り組んできた。東急建設はトプコン社製杭ナビを使った地盤改良位置誘導機能を開発し、ことし1月から2現場で実証実験を実施して施工位置の誘導作業を効率化できることを確認した。そこにテノックスが開発した、施工管理装置から各種施工情報をリアルタイムに出力する機能を加え、7月に東京都市大学国際学生寮計画新築工事で試験導入した。結果、施工管理者や設計監理者の工事立ち会いのタイミングロス低減や、施工中の計画変更への迅速な対応が可能となるなどの効果を確認した。
 今後は現場導入を繰り返して運用上の課題確認と社内普及に向けた展開を実施する。また、BIMデータに施工管理情報をひも付けて記録管理する枠組みをつくり、建物竣工後の維持管理や更新時の設計計画に役立てることを目指す。

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