関東地方整備局は21、22の両日、さいたま市のさいたま新都心合同庁舎1号館で「未来の建設技術」をテーマに建設技術フォーラムを開いた。21日に基調講演した石原康弘局長は、政府が目指す未来社会の「Society 5.0」の実現に向けては、フラッグシップ・プロジェクトに位置付けられている建設分野の取り組みが大きな鍵を握ると説明。国土交通省や関東整備局が率先して新技術などを取り入れることで、早期の標準化・実装を促し、「建設現場の取り組みから社会への実装が進むようにしたい」と話した。
現場ニーズと技術シーズのマッチングは、18年度から実施主体が各整備局に移行したことを説明し、マッチングイベントを今月下旬にも開催する考えを示した。Society 5.0の実現に向けて「これからが勝負。皆さんと一緒に進めていきたい」と話し、技術開発や新技術の積極的な活用を呼び掛けた。
22日には建山和由立命館大理工学部教授が「動き出したi-Construction--進化する建設技術」と題して技術講演した。建山教授は、i-Conのスタートから建設業が変わり始め、中小企業でも他産業との連携で新技術を創造しているケースが多いと指摘。他産業との連携は新たな視点や工夫を生み出す際に極めて有効と評価し、建設業の技術開発の取り組みに期待を寄せた。
フォーラムでは、公募によって決まった民間企業や団体による技術の展示、デモンストレーションも行われた。