【作業船「拓海」誕生】30m全旋回式グラブ浚渫船兼起重機船が完成 東洋建設&タチバナ工業 | 建設通信新聞Digital

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【作業船「拓海」誕生】30m全旋回式グラブ浚渫船兼起重機船が完成 東洋建設&タチバナ工業

 東洋建設とタチバナ工業は、30m全旋回式グラブ浚渫船兼起重機船「拓海」を完成させ、その披露見学会を7日、高松市の高松港G地区岸壁で開いた。「環境性と生産性の両立」をコンセプトに、さまざまな特長を持たせた作業船となっている。

作業船・拓海のコンセプトは「環境性と生産性の両立」

 主な特長は、浚渫機にバケット巻き下げ時の回生エネルギーを巻き上げ時に利用するハイブリッド式を導入し、施工能力と燃費効率の向上を両立。また、昼間の余剰電力を夜間に利用する蓄電池システムを採用したほか、電力使用量と蓄電量、燃料消費量をモニタリング表示して省エネの見える化を実現している。
 さらに、建造に合わせてクラス最大の浚渫面積となる平底バケットを製造し、仕上げ掘りの施工能力を向上させている。同社独自の3Dバケットモニタは、レーザースキャナ技術の応用により、水中のバケット位置や向きをリアルタイムに表示し、ICT技術導入の見える化も実現した。
 新造船の船体寸法は長さ62m、幅25m、深さ4.5m。クレーン部の浚渫仕様は直巻能力が110t、起重機仕様は定格総荷重と作業半径が150t×18.7mから68.9t×34.4m。グラブバケットは軟土用(平底)・大断面密閉式で30m3(幅5.5m、開口長8.5m)など。7日は見学会に先立って関係者らが神事を執り行い、同船の安全を祈願したほか、見学会終了後は場所を移して祝賀会も催し、同船の完成を祝った。

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