【東鉄工業】「平成29年度潮郷橋取付橋他橋梁補修補強工事」を完了 狭あいな空間での作業に工夫凝らす | 建設通信新聞Digital

5月14日 火曜日

公式ブログ

【東鉄工業】「平成29年度潮郷橋取付橋他橋梁補修補強工事」を完了 狭あいな空間での作業に工夫凝らす

 東鉄工業は、「平成29年度潮郷橋取付橋他橋梁補修補強工事」を完了した。国土交通省関東地方整備局北首都国道事務所発注の工事で、埼玉県八潮市と三郷市の境を流れる1級河川・中川に架かる国道298号潮郷橋の耐震補強工事などを実施するもの。桁下の狭あいな空間での工事に対応するため、門型の治具を制作使用するなど工夫した。
 潮郷橋の両岸取付け部の2橋脚にRC巻き立て補強を行ったほか、落橋防止装置や変位制限装置の設置、フーチング増厚などを実施した。橋の下という制限のある空間で、場所打ち杭10本をTBH工法で増設する際には、鉄筋かごの吊り込みに桁下高さに合わせて鋼材で制作した門型治具を使い、クレーン作業の使用率を半減させた。

鉄筋かご吊り込み(門型治具使用)鉄筋かご吊り込み(門型治具使用)

 安全教育訓練にはVR(仮想現実)による疑似体験を初導入し、作業者の安全意識の向上に努めた。1月に発生した南岸低気圧による大雪の際には、広範囲で除雪作業を昼夜間ともに行い、国道利用者の通行確保に尽力した。
 工事を終え、落合太郎監理技術者は「市街地の諸制約がある中で工事が無事故で完成したことを感謝している」と語った。中川貴史現場代理人は「桁下の狭あいな場所で既設構造物に重機が接触しないように工夫した」と感想を述べた。中村愼吾担当技術者は「河川沿いで風の影響を受けやすく、資材の飛散防止には気を使った」と振り返った。また、完成した橋脚には落合氏、中川氏、中村氏や協力会社の職長6人の名入りの銘板が設置された。技術者や技能者のやりがい向上につなげるため国交省が直轄事業で進めている取り組みで、北首都国道事務所では今回が初となる。

左から落合監理技術者、中川現場代理人、中村担当技術者

建設通信新聞の見本紙をご希望の方はこちら