【検査時間2割短縮!】竹中工務店がデジタル測定機器とBIMを連携する設備検査手法を開発 | 建設通信新聞Digital

5月9日 木曜日

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【検査時間2割短縮!】竹中工務店がデジタル測定機器とBIMを連携する設備検査手法を開発

 竹中工務店は、デジタル測定機器とBIMを連携する設備検査手法を開発した。測定データをBIMに取り込み、測定書、写真、図面で構成する管理帳票を自動で出力できる。実証では水圧・満水試験の検査時間を2割短縮し、照度測定と風土測定は測定人数を2人から1人に削減した。

これまで2人でしていた照度測定は1人で可能となる

 設備検査ではデジタル測定機器が普及しており、Bluetoothで接続したタブレット端末に測定データを取り込める。ただ、出力される帳票は各アプリケーション独自の形式のため、同社形式の管理帳票へ転記や清書をしていた。また、測定データと位置情報はひも付いていないため図面に測定範囲を手作業で塗る必要があったほか、試験漏れの確認も目視で実施するなど手間がかかっていた。
 今回の開発では、コンピュータシステム研究所の「BIM/CIM Ark」を使い、BIMに測定データを取り込むシステムとユーザーインターフェースを作成した。デジタル測定器の測定データがBIMとひも付き、同社書式の管理帳票を自動で出力できる。
 水圧・満水試験ではタブレット端末のBIMデータ上で検査対象の配管をなぞり、測定範囲を指定する。測定データはBIMに取り込まれ、合否判定の試験結果のグラフと位置情報、写真が入った帳票を自動で出力する。

水圧・満水試験は検査時間が2割短縮される

 照度測定はまずBIM上に検査個所となる測定点を設置する。照度計の測定データがBIMに取り込まれ、従来は事務所で算出していた平均照度も自動で導き出す。
 風量測定も同様に測定点を設置する。風速計のデータは現在地のほか、直近20サンプルの最大値、平均値、最小値を取得し、BIMにひも付ける。測定後のデータは測定点に表示されるため、測定漏れの防止につながる。
 既に3現場で適用しており、19年はさらに5現場への導入を目指す。今後は空圧試験器や絶縁抵抗計、温湿度ロガー、風速計などのBluetooth対応測定機器とBIMの連携も進める。

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