関東地方整備局は25日、陸上・水中レーザードローンなどのドローンを専門的に運用するチームとして、職員52人体制の「関東River-SKY-i」(関東リバースカイアイ)を結成した。人が目視で実施していた河川巡視や点検などを効率化するとともに、ドローンが取得する3次元データを使った河川管理を本格導入する。日常の河川管理を目的に専門チームを立ち上げるのは全国初。佐藤寿延河川部長は、3次元データの2時期偏差を抽出することによる変状把握に期待し、「最初に(今秋に行う)八ッ場ダムの試験湛水で地形がどう動くかを測りたい」と意気込んだ。
メンバーを代表して河川部河川管理課の桐原崇技官が「ドローンによる河川上空からのレーザー計測、状況監視、映像撮影など、河川管理の効率化・高度化を推進するため、専門的な知見・技能の習得に努める」と決意表明した。
関東リバースカイアイには河川系の全21事務所が参加し、事務所内のメンバーを統括する中堅職員の「ディレクター」22人と、若手職員が中心の「パイロット」30人で構成する。ダムや砂防の管理にもドローンを使う方針で、低潮線への活用も検討している。
関東整備局は、陸上・水中レーザードローン、全天候型ドローン、汎用ドローンの調達を今後進める。メンバーは、4月から現場で実機による練習を始め、5月18日に開かれる利根川水系連合・総合水防演習で飛行を初披露する予定だ。現場での運用は5月にスタートする。レーザー計測は八ッ場ダムのほか、西湘海岸や鬼怒川、日光砂防で予定する。