広島平和祈念卒業設計展2019実行委員会主催による同設計展が4日から6日まで、広島市の広島県立産業会館本館で開かれた。ことしも8大学に招待校を加えた各建築学科の学生による卒業設計作品が展示され、6日に行われた審査会(公開2次審査)では、岡山理科大学工学部建築学科の神保桃子さんによる「動物と人がつながる体感型動物園と一体となった空間-動物と人が共存しよりよい環境で過ごせる場」が最優秀賞に選ばれた。 出展校は、近畿大学、広島工業大学、広島女学院大学、広島大学、福山大学、福山市立大学、安田女子大学、山口大学の8大学と穴吹デザイン専門学校、岡山理科大学、呉工業高等専門学校、島根大学の4招待校から計75作品が出展された。ことしも総合資格学院が特別協賛し、審査会には岸隆司社長が訪れ、審査の様子を見守った。
審査の結果、最優秀賞のほか、優秀賞に吉本大樹さん(近畿大学工学部建築学科)の「平和を創る工場-まちに残された建物と地域の更新手法」、藤原孝男さん(同)の「生活街-生活が溢れ出る集合住宅」、杉浦拓哉さん(同)の「現代的古都-共存する2つの居場所」、松下七海さん(同)の「水の降る舞いのもとで-繰り返される水害と共生する建築」、平野誠弥さん(広島大学工学部第四種建築学課程)の「100年駅舎-名古屋駅計画2027」の5作品が選定された。また、審査員4人による特別賞も各1点ずつ選ばれた。
審査会後の表彰式では、顧問の岡河貢広島大大学院工学研究院准教授や総合資格学院の岸社長が学生に対してねぎらいの言葉を贈った。審査委員長の妹島氏は、「若い人こそが新しいことを考えることができる。いままでの事例にとらわれず、自分ならではの建築をつくり出してほしい」と激励した。