コマツと東京工業大学は、4月1日に「コマツ革新技術共創研究拠点」を設置する。同大の新たな産学連携プログラム「協働研究拠点」の初弾で、学内に専用スペースを設け、機械部品の高機能化と長寿命化に向けた研究に取り組む。期間は2024年3月末まで。
コマツ革新技術共創研究拠点は、トライボロジー技術の研究をさらに深めるとともに、研究分野を広げ、社会実装することで建機の高機能化と長寿命化を目指す。産業の現場の未解明現象を基礎研究の源泉として新たな研究分野の創出も狙う。拠点長は大竹尚登教授、副拠点長は住谷明コマツ開発本部材料技術センタ所長が務め、両者から6人の計12人が所属する。
横浜市の同大すずかけ台キャンパスに325㎡の専用スペースを確保した。拠点内には研究企画室も設け、両者が新たな技術部門やテーマを共同で計画して連携の枠の拡大につなげる。
25日には東京都目黒区の同大大岡山キャンパスで発足式が開かれ、益一哉学長は「われわれは大型産学連携を推進しているが、(今回の取り組みが)日本を代表するスキームとして試金石になるのではないかと考えている」と述べた。岩本祐一コマツ専務執行役員CTOは「研究所は将来の飛躍への1つの通過点。お互いに盛り上げ、新しい発見ができるように頑張りたい」と話した。