【建コン協北陸支部】業務内容をマンガでわかりやすく紹介! 制作には地元工高生も参加 | 建設通信新聞Digital

5月3日 金曜日

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【建コン協北陸支部】業務内容をマンガでわかりやすく紹介! 制作には地元工高生も参加

 建設コンサルタンツ協会北陸支部(寺本邦一支部長)は、建設コンサルタント業務と社会資本の役割を分かりやすく紹介する、パンフレットタイプのマンガを制作した。現役高校生の意見を反映しており、生徒目線の内容が小・中学生を含む担い手候補の興味喚起、入職促進の一助となることが期待される。 マンガの種類は『なんで、橋には色々な形があるの?』『なんで、道路はまっすぐじゃないの?』『公園って、どのように計画しているの?』の3編。
 橋編には、建設コンサルタント企業に勤務する課長職の「上杉建一」とその息子で小学4年生の「上杉建太」が登場する。
 活力と潤いのある、安心で安全な社会づくりを自らの使命とする建一は、建太を川下りに連れ出す。
 建太は「あの橋は三角形が並んでるんだね」と船内から見えたトラス橋に興味を抱く。建一はその関心に応えるようにトラス橋の特徴を説明。コマ内には部材のほか、物理的な圧縮、引っ張りを解説した図も掲載している。
 続いて、ドイツ語で骨組みを意味するラーメン橋に差し掛かると、建太は「ラーメン!? 食べるラーメン!?」を連想し興奮。建一は正しい由来を紹介しつつ桁橋、アーチ橋、吊橋などにも触れ「橋は『どこにつくるか』『どんなモノが渡るか』を考えて、建設費を比べながら橋の種類、使う材料を選定するんだ」と伝える。景観への配慮や見た目も重要と加えると、建太は「お父さんの仕事ってすごいじゃん!」と感心する。
 道路編では、建一と同じ会社で活躍する女性技術者の「前田ほたる」が奮闘する。
 ある中学校の出前講座に講師として訪れたほたるは、道路整備の前提となるルート選定の経緯に触れる。起点から終点までを最短ルートとした場合、区間内に学校や病院が存在すると、交通量の増加に伴って施設利用者に弊害が生じやすい。一方、各施設を回避し、かつ工業団地や市街地を通るルートを選ぶことで、最短ルートの問題点が解消されるとともに、通勤や物流などの利便性が向上すると解説。
 また、積雪を考慮した北陸地方の道路傾斜などにも触れ、平面線形と縦断線形のコントロールポイントの重要性を伝える。
 公園編は、新たな公園の整備計画の作成に苦慮するほたるが、建一と実際の公園を巡って助言を受けながら、計画づくりのヒントを得ていく。

◆マンガが“現実”に
 各編は、新潟県立新潟工業高校土木科の生徒と協働で制作。建コン協北陸支部はプロの技術者として、より詳しい内容を企画したが、生徒から「(マンガが)分厚すぎて読む気にならない」「専門的で分かりづらい表現が多い」などの率直な指摘を受け、簡素で分かりやすい内容へと変更。
 ただ、同支部のある担当者は「この中身で建設コンサルタント業務を若い人たちに理解してもらえるのだろうか」と感じていた。そんな中で、たまたまマンガ素案を読んだ奥さんは「あなたがどんな仕事をしているのかやっと分かったわ」、子どもからも「お父さんの仕事って、すごいんだね」との感想が聞かれ、内容に対して自信を持つことができたという。
 マンガのイラストは外注したものの、コマ割りやコメントはすべて自前となっている。最終ページには橋梁、舗装、公園の種類を一覧で掲載している。
 建コン協北陸支部では建設コンサルタント業務の周知、担い手対策の一環として、これまでも新潟のご当地アイドル「Negicco」のKaedeさんを起用したPR動画の作成などに独自で取り組んでいる。

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