【長谷工×東大】隈研吾教授指導の下、ウロコパビリオンを制作 木そのものが構造として機能 | 建設通信新聞Digital

4月26日 金曜日

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【長谷工×東大】隈研吾教授指導の下、ウロコパビリオンを制作 木そのものが構造として機能

 長谷工コーポレーションは、東京大学建築学科の先端デザイン研究教育機関T_ADS(Advanced Design Studies)と共同で実験的パビリオン「URO-CO」を制作し、東京都江東区のプレゼンテーションスペース「LIPS」(リップス、Living Image Presentation Space)に展示している。
 木そのものが構造として機能するシステムを探求し、板の穴の密度によって視線透過度や曲げやすさ、弾性を制御する「ウロコシステム」を開発。ベンチとして座れる強度と構造的に自立しながら、曲げることもできる柔らかさを両立している。
 T_ADSは、隈研吾教授、小渕祐介准教授らによって最先端の建築デザイン教育・研究プログラムの展開を目的に2013年に設立。最先端のデジタルテクノロジーと自然素材、職人の技を掛け合わせることで21世紀の新しい建築のあり方を探求しており、13年度から毎年、ゼネコンと共同で実験的なパビリオンの制作に取り組んでいる。
 18年度は長谷工コーポレーションをパートナーとして、住生活と古くから密接に関係する自然素材の「木」をテーマに選び、「空気」「光」「音」の3つの視点から新しい可能性を探求した。17年10月からリサーチを開始し、18年12月に最終デザインを決定。隈教授の指導の下、学生と同社の若手設計スタッフの協業でパビリオンを制作した。
 今回の取り組みについて、長谷工コーポレーションエンジニアリング事業部の堀井規男BIM推進室デザイン室ランドスケープ設計室統括室長は「単につくって終わりにするのではなく、開発した技術は今後の当社のプロジェクトに生かしていく。例えば家具やインテリアの装飾など、さまざまな可能性があると考えており、また設計の中に導入するなどの展開も視野に入れている」と語った。

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