【NTTデータ・RESTEC】高精細デジタル3D地図を販売開始! 地図縮尺は2500分の1相当 | 建設通信新聞Digital

4月24日 水曜日

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【NTTデータ・RESTEC】高精細デジタル3D地図を販売開始! 地図縮尺は2500分の1相当

 NTTデータとリモート・センシング技術センター(RESTEC)は、日本全土をカバーするデジタル3D地図「AW3D日本全国高精細3D地図」の販売を23日から始めた。50cm解像度の3次元情報に基づき、地図縮尺2500分の1相当の位置精度を持つ全国デジタル3D地図は国内初となる。両社は、2022年度末までに50億円の売上げを目指す。

50cm解像度の地形データ

 両社はこれまで、14年から全世界の5m解像度のデジタル3D地図の提供を始め、15年には都市部などで最高50cmまで解像度を向上させた。ただ、国内では無線ネットワークや防災計画などのシミュレーション、航空機・ドローンの運行管理、都市・交通計画などで広域なデジタル3D地図のニーズが高まっていた。
 「AW3D日本全国高精細3D地図」は、地表面の起伏(標高)を50cmの格子間隔ごとに高さの値をデジタル化した地形データ、30-40cm解像度で地形の標高が原因のゆがみをなくして正しい大きさと位置に変換した衛星画像、建物1棟ごとの形状と高さをデジタル化した建物3Dデータで構成する。オプションで、建物外観の写真を付けた建物3Dデータも提供できる。位置精度が地図縮尺2500分の1相当と正確なため、地形データや衛星画像、建物3Dデータの位置ズレがなく、座標・高さの計測ができる。50cmの解像度により、全国の細かい地形起伏を把握できる。物量・勾配計算などのシミュレーションも可能で、定期的にデータを更新する。
 建設・土木分野では、建設適地の選定や概略設計・概算工事費の算出、都市開発計画の策定などに活用できるほか、防災分野では災害危険個所の把握と防災計画への反映、災害対応状況の3D地図上への展開、災害発生時の被災個所の検知と被災ボリュームの算出に役立つとみられる。
 このほか、電力関係では、送電線網敷設ルートの選定や設備周辺環境の変化把握による保全対策、管理図面・位置の更新・補正、交通関係では、道路ネットワークデータの作成や道路勾配の把握、交差点などの交通関連設備の座標・高さの把握が可能になる。
 今後、両社は、3D地図の提供だけでなく、付加価値を付けた情報の提供や、特定業務に向けた地図のカスタマイズに対応する。地理空間情報を利用しているシステムとの連携といった利用拡大・市場創出にも取り組む。

30-40cm解像度の衛星画像

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