【東北ILC推進協】2019年度総会でプロジェクト実現への決意を表明 3つの特別事業を決定 | 建設通信新聞Digital

4月29日 月曜日

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【東北ILC推進協】2019年度総会でプロジェクト実現への決意を表明 3つの特別事業を決定

 東北ILC(国際リニアコライダー)推進協議会(代表・大野英男東北大総長、高橋宏明東北経済連合会名誉会長)は1日、仙台市内のウェスティンホテル仙台で2019年度総会を開き、席上、高橋代表は「政府がより明確な意志表明を速やかに示すよう努力したい」とプロジェクト実現への決意を表明した。
 冒頭、あいさつに立った大野代表は「3月に文部科学省が正式に関心を表明してから、実現に向けて着実に前進している。国内誘致の山場は半年から1年以内になるだろう」と語った。
 議事では、18年度事業報告および収支決算を報告した後、▽国の誘致実現への要望活動強化▽広報活動の効果的展開▽国際協議の支援--などを盛り込んだ19年度事業計画を承認したほか、自治体や大学などからの分担金を財源とする「中央関係機関と連携した広報活動強化」「地域の受入体制整備」「加速器関連産業の振興」の3項目の特別事業を決めた。
 総会後には、ILC関連で欧州を訪問している山内正則高エネルギー加速器研究機構(KEK)長がビデオメッセージでこれらのスケジュールを紹介。
 5月にはKEKが国際ワーキンググループを設置し、▽建設・運連費用の国際分担▽組織のあり方▽技術的課題--などについて議論を開始。8月に報告書案をまとめ、9月にKEKに提示する。
 計画の実現には20年5月に欧州で始まる新たな素粒子物理学戦略の議論までの誘致表明が期限となる。
 また、山内機構長は「20年1月に日本学術会議が公表する大型施設計画・大規模研究計画に関するマスタープランにILC計画が盛り込まれることが重要だ」と述べた。

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