【建設業×女性活躍推進】国交省が新計画策定に向けて意見聴取会 女性優遇から男女平等の考えへ | 建設通信新聞Digital

4月24日 水曜日

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【建設業×女性活躍推進】国交省が新計画策定に向けて意見聴取会 女性優遇から男女平等の考えへ

 国土交通省は22日、福岡市の東福第2ビルで、建設業の女性活躍推進に関する新たな計画策定に向けた九州ブロック意見聴取会を開いた。女性技術者や経営者、福岡、佐賀、宮崎、鹿児島の4県の建設業協会、長崎、熊本の2県が出席し、各地域の取り組みや、そこでの課題を共有した。「この集まりを女性活躍を研究する場にしていっては」といった提案も上がった。
 各県で、建設業協会などが中心となって女性技術者のネットワークを組織し、官民の意見交換や交流会を通して親睦を深め、中には、女性自らが会を運営しボランティア活動などのイメージアップやリクルートを実施している地域もある。
 こうした活動を通して、現場からは「活躍や、らしさを求められてプレッシャーに感じている女性が多い」(鹿児島建協)、「家庭において女性の仕事が多すぎる。建設業だけではなく、全省庁横断的に考えるべき問題」(佐賀建協)などの声が上がり、現場で働くゼネコンの女性技術者からも「女性優遇だけではなく男女平等という考えが広がれば」と、男女平等を前提とした女性活躍推進のあるべき姿が訴えられた。
 ネットワークづくりでは、「交流会に参加し、地元企業では分からない情報が聞けた」と、交流会の内容に満足する女性技術者の声を福岡建協が紹介し、熊本県は「情報発信の場が少ない」と、場づくりのさらなる働きかけの必要性を訴えた。建設産業女性活躍推進ネットワークのメンバーで「けんちくけんせつ女学校」を主宰するゼムケンサービスの籠田淳子代表は、「今回の意見聴取会は画期的。今後も女性活躍を研究していくべき」と『研究会』としての存続を提案。また、「国民生活のほとんどを担う女性の視点が建設業で生かせ、やりがいにつながるということを強調してほしい」と意見した。
 意見聴取会は全国10ブロックで実施し、10月の第2回新計画策定委員会で骨子案が提示され、12月に新計画を策定する予定だ。