大豊建設東京土木支店は、東京都豊島区ほかで施工する東京都下水道局発注の雨水幹線「千川増強幹線工事」の安全祈願祭とシールドマシン発進式を現地で開いた。工期は2021年3月まで。
安全祈願祭には関係者約30人が参加し、竹内清常務執行役員支店長、生形浩之作業所長らが玉ぐしをささげ、工事の安全を祈願した。続いて東京都下水道局から7人が加わり、発進式を開いた。東京都下水道局第一基幹施設再構築事務所工事第二課の毛利光夫課長と竹内支店長が発進スイッチを押し、シールドマシンを起動した。
発注者あいさつで毛利課長は「(既設の)千川幹線沿いは、起伏がなく地盤が低い地域のため、浸水被害が起きやすい。13年には大塚付近で浸水被害が多発した。地元住民の期待を一身に背負った事業だが、大豊建設には安心して任せられると考えている。安全に留意して慎重かつ速やかに進めてほしい」と期待を込めた。
千川増強幹線は、浸水対策の一環として新設する雨水幹線で、仕上がり内径3750mm、延長2525mとなる。既存の下水道管と今回構築する新設幹線で、1時間当たり75mmの大雨に対応する。工事場所は豊島区上池袋1、文京区千石2ほか。現場の安全管理は、ダンプカーなどに搭載したGPS(全地球測位システム)と中央監視室のモニターを連携し運行管理をすることで、近隣への影響低減に努めるという。
生形浩之所長(大豊建設)の話 「トンネル内には5%の急勾配区間ができるため、資機材を運搬する車両は通常使う鉄製の車輪ではなく、高摩擦車輪を使用したり、坂道の上と下に緊急制御装置を導入し、ヒューマンエラーによるケアレスミスで起きてしまう災害を未然に防ぐ。近隣住民からの理解や協力が欠かせないため、現場見学会などを開きたい」
