【生保内発電所・水車基礎改修】日建連東北電力工事委が稼働中の発電所で現場見学会を開催 | 建設通信新聞Digital

4月29日 月曜日

公式ブログ

【生保内発電所・水車基礎改修】日建連東北電力工事委が稼働中の発電所で現場見学会を開催

 日本建設業連合会東北支部の電力工事委員会(委員長・東海林茂美前田建設工業常務執行役員東北支店長)は7日、東北電力が秋田県仙北市内で整備中の佐藤工業が施工する「生保内(発)1号水車発電改良のうち水車発電機基礎改良ならびに関連撤去工事」などの現場見学会を開いた。
 生保内発電所は田沢湖を貯水池とする水路式の発電所。1945年の稼働開始から約75年が経過し、水車発電機の老朽化が進行しているため、2016年8月から3台ある発電機すべての改修工事を進めている。
 ことし2月に3号機の改修を終えて、現在は1号機の水車発電機と基礎の撤去が完了。発電機1台当たりの基礎改良に伴うコンクリート工打設容量は320m3、ワイヤーソーで約1000㎡の既存基礎のコンクリートを切り出して撤去。
 改修に当たっては、コスト削減の観点から、劣化が軽度な水車の軸などを利活用している。工事完了後には、水車効率が「81.0%」から「92.7%」に向上することから、使用水量を変えることなく最大出力が計3万1500kWから3万2500kWに増加すると試算している。改修後の運転開始時期は1号機が21年3月、2号機は23年9月を見込んでいる。
 この日の見学会には、東海林委員長を始めとする同委員会のメンバー約20人が参加した。冒頭、あいさつに立った東海林委員長は「歴史のある稼働中の発電所はとても興味深い。建築としても由緒ある貴重な建物だ」と語った。
 この後、東北電力の松本昌文秋田発電技術センター所長ら同社職員の説明を聞きながら、基礎が撤去された1号機の現場などを見て回った。
 また、同発電所のほか、同市内で13年8月に大規模な土石流が発生した仙達発電所付近や生保内発電所の取水口となる田子の木取水口なども見学した。

建設通信新聞の見本紙をご希望の方はこちら