【工学院大ら「チーム・新宿」】災害時対応で実証実験 ドローン活用し超高層ビル街の気象情報提供 | 建設通信新聞Digital

5月4日 土曜日

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【工学院大ら「チーム・新宿」】災害時対応で実証実験 ドローン活用し超高層ビル街の気象情報提供

 東京・新宿駅周辺を中心に活動している「新宿駅周辺防災対策協議会」メンバーの工学院大学、損害保険ジャパン日本興亜、SOMPOリスクマネジメント、理経、新宿区で構成する「チーム・新宿」は13日、新宿西口エリアでドローンを活用した災害時の情報収集・発信の実証実験を実施した。実験は4回目。今回は初めて気象センサーを搭載したドローンを導入し、超高層ビル街での複雑な気象情報を提供した。また、同時開催された新宿区災害対策本部訓練との連携による実践的な情報提供を検証した。

気象センサーを搭載したドローンによる情報収集 (新宿中央公園)

 実証実験では、新宿駅周辺地域の被害状況把握や滞留者誘導、新宿区災害対策本部との情報共有を目的に、新宿中央公園など2拠点でドローンを飛行させ、得られた情報を工学院大に設置されている防災対策協議会の西口現地本部と区役所災害対策本部で共有した。また、ドローンに搭載したスピーカーやウェブシステム、自営通信網を通じて滞留者に情報を提供する実験も実施した。
 主な検証事項は、▽複数の遠隔拠点でのドローンなどを活用した情報収集、提供▽遠隔拠点からの滞留者への情報伝達▽最新型ドローン探知機による近隣地帯の確認▽超高層ビル街区の複雑な気流を捉えた気象情報の提供--の4つ。
 工学院大は、地域の専門家としてのテクニカルアドバイス、実証実験の企画・実施・検証に関するアドバイス、無線通信機材など必要な資機材の提供と機材運営要員の提供を担った。
 チーム・新宿以外の企業・団体も実験に協力し、NTTフィールドテクノはドローン撮影画像のリアルタイム送信、テレビ会議システムの設置、日本気象協会は都市気象情報の試験提供、気象センサーによる観測を担当した。

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