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5月12日 日曜日

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【JIA近畿兵庫地域会】第118回アーキテクツサロン開催 会員らが古民家再生のあり方を語る

 日本建築家協会近畿(JIA)支部兵庫地域会(長尾健地域会長)は、神戸市のこうべまちづくり会館で第118回アーキテクツサロンを開いた。会員ら20人が参加し、中国支部所属の神家昭雄氏(神家昭雄建築研究室)と大角雄三氏(大角雄三設計室)が古民家の再生について語った。
 冒頭、長尾地域会長は「サロンではここ数年、近畿支部の他地域会から仲間に来ていただき、話をうかがってきたが、前回から四国支部や中国支部まで範囲を広げている。きょうはともに岡山県の古民家再生工房に所属されている2人に来ていただいた。皆さんはぜひ今後の仕事の参考にしてほしい」とあいさつした。
 神家氏は「古民家再生工房は1988年に結成した。いまは再生に取り組まれている人は多くなったが、当時はまったくいなかった」と話し、古民家の再生事例を紹介した。また、「古い建物には体験があり、物語があり、歴史がある。それを生かして再生することが大切。『新しい』より『新鮮』であることを重視し、新しいものと古いものが同居するかたちが『再生』である」と述べた。
 大角氏は、古民家再生工房結成初期のプロジェクトである黒谷の家や文化財・信岡家長屋門の再生プロジェクトの経緯、内容を紹介し、「古くなった個所を交換するのは再生ではない。新しいものを入れながら補強し、どう建築として成り立たせるが重要だ」と話した。

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