【銀座線渋谷駅】移設工事が完了、新駅舎の供用開始 M型屋根で近未来的デザインと強度を両立 | 建設通信新聞Digital

5月11日 土曜日

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【銀座線渋谷駅】移設工事が完了、新駅舎の供用開始 M型屋根で近未来的デザインと強度を両立

 東京地下鉄が東京都渋谷区で進めていた銀座線渋谷駅移設工事が3日完了し、新駅舎の供用がスタートした。設計はメトロ開発、設計協力は内藤廣建築設計事務所、東急設計コンサルタント、施工は東急建設・清水建設・鹿島JVが担当。渋谷駅街区基盤整備と連携し、東急百貨店3階にある駅舎を表参道方面に約130m、JR線と渋谷ヒカリエの間を走る明治通り上空に移設した。

新駅舎ホーム

 3日の供用開始式典で山村明義東京地下鉄社長は、上屋にM型屋根を採用したことについて「遠くからも視認でき、ランドマークとしてのまちの分かりやすさ、回遊性の向上につながるものと確信している。将来は上屋屋根を利用して宮益坂方向と道玄坂方向を結ぶ歩行者デッキが架かり、渋谷のまちの回遊性がさらに高まる」と期待を込めた。
 1938年の開業以来、1日平均約22万人が利用する銀座線渋谷駅の移設工事は、2009年2月に工事着手した。乗車用と降車用に分かれた相対式のホームから、2つの線路にはさまれた島式12m幅の新ホームとなった。
 駅舎デザインの中心となる屋根は、将来的に設置予定のスカイデッキを支持しやすいだけでなく、柱のない広々としたホーム空間を実現するM型アーチ状にすることで、デザインと構造上の強度の両立を叶えた。外観は、変化し続ける渋谷の近未来的な要素を取り入れつつ、地上から見上げた時に駅舎の圧迫感を感じさせないものとした。
 今後は、20年東京五輪・パラリンピックまでにホームドアやエレベーターの設置も予定している。
 新駅舎の所在地は、渋谷区渋谷2-21-1。

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