【日建連 講演会】「社会資本整備が果たす役割」で戦略的整備の重要性を共有 国民の理解へ積極発信 | 建設通信新聞Digital

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【日建連 講演会】「社会資本整備が果たす役割」で戦略的整備の重要性を共有 国民の理解へ積極発信

 日本建設業連合会(山内隆司会長)は15日、東京都中央区の東京証券会館で「社会資本整備が果たす役割」講演会を開いた。会員企業などから約250人が参加。「防災・減災対策と老朽化対策による国土強靱化の必要性」が社会的に認知されつつある中、国民の安全・安心に寄与する社会資本と中長期的な視点でそれを戦略的に整備していくことの重要性を改めて共有した。
 冒頭、日本建設業連合会の副会長である宮本洋一土木本部長は、多発・激甚化する自然災害を受けて、社会資本の戦略的な整備と予防保全を基本としたメンテナンスサイクルの構築が「喫緊の課題」であることを強調した。その上で、担い手の確保・育成に向けた建設業の働き方改革と生産性向上のほか、技能者の処遇改善などを着実に進めながら、「建設業が将来にわたり社会資本を整備していくには国民の理解が不可欠。国民などから(社会資本に対して)注目が集まるいまこそ、本日の講演内容を積極的に発信してほしい」と呼び掛けた。
 続いて、インフラ再生研究会代表の足立敏之参院議員が「荒廃する日本 これでいいのかジャパンインフラ」と題し講演した。
 他の先進国と比べて低い日本の社会資本の整備水準、進行する老朽化対策が国民生活に与える影響を積極的に発信し、「国民の共通認識として今後のインフラのあり方を考えることが重要だ」と力を込めた。また、事前防災にしっかりと投資し、荒廃した社会資本という負の遺産を「後世につけ回し」しないことが「国の責務」と加えた。
 その後、東大大学院の池内幸司教授が「台風19号などによる豪雨災害の教訓と気候変動を踏まえた水害への備え」、国土交通省の五道仁実水管理・国土保全局長が「近年の災害と今後の水災害対策について」、河村賢二内閣官房国土強靱化推進室参事官が「国土強靱化の最近の取り組み状況」と題し、それぞれ講演した。

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