NECは、建機の遠隔制御技術を国土交通省九州地方整備局の現場で実証し、30m3当たりの作業時間が約2.3倍に向上することなどを確認した。NETIS(新技術情報提供システム)の登録手続きを進める。
今回、実証した「適応遠隔制御技術」は、国交省が新技術活用システムのテーマ設定型として公募した「遠隔操縦における作業効率向上に資する技術(無線通信技術、映像処理技術)」に採択された。通信の実行伝送量を予測し、伝送量に見合う安定した映像配信と制御が可能になる。建機操作コマンドの到達遅延も予測し、操作の行き過ぎも抑制できる。
この結果、映像の解像度は、従来技術の参考値「640ピクセル×480ピクセル」と比較し、「750ピクセル×700ピクセル」となり、受信側の解像度が向上した。伝送遅延時間は、従来技術参考値の「500mm秒」と比べ、「328mm秒」にまで向上し、映像の乱れ・コマ落ち・ノイズも発生しなかった。30m3当たりの作業時間は、従来技術参考値の60分と比べて25分33秒に短縮できた。
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