【社内表彰】石本建築事務所 第43回技術奨励賞と第19回石本喜久治賞の受賞作をそれぞれ発表 | 建設通信新聞Digital

4月29日 月曜日

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【社内表彰】石本建築事務所 第43回技術奨励賞と第19回石本喜久治賞の受賞作をそれぞれ発表

 石本建築事務所は、社内表彰として実施している第43回(2020年度)技術奨励賞と優れた社内企画を顕彰する第19回石本喜久治賞の受賞作品を決定した。技術奨励賞の本賞には「鹿児島銀行本店ビル・本店別館ビル」(鹿児島市)が選ばれた。全体のスケール感、デザイン性、新しい建築を実現するための意図や提案力が高く評価された。

 ランドスケープ賞は「BOATRACE六本木」(東京都港区)、グラフィック賞は「全国信用組合会館」(同中央区)、インテリア賞は「長野県立大学三輪キャンパス・後町キャンパス」(長野市)、特別賞は「富士屋ホテル耐震改修」(神奈川県箱根町)が受賞した。論文の部では、「小諸市官民一体プロジェクト~低炭素まちづくり計画を契機としたエネルギーサービス(ES)事業~」が選定された。

 石本喜久治賞では貢献の部に「四日市文化会館大規模リニューアル」(三重県四日市市)、企画の部に「Ishimoto 100 DX standards-設計変革を起こすα/100のデジタルツール-」が輝いた。

 受賞作品の概要は次のとおり((1)用途(2)建築主(3)構造・規模(4)主な講評、論文の部・石本喜久治賞「企画の部」は講評のみ)。

 =技術奨励賞=
 〈本賞〉鹿児島銀行本店ビル・本店別館ビル(鹿児島市)=(1)本店ビルは事務所、物販店舗、本店別館ビルは事務所、物販店舗、飲食店舗、集会場(2)鹿児島銀行(3)本店ビルはS一部SRC・RC造地下1階地上13階建て延べ2万1857㎡、本店別館ビルはS造8階建て延べ8840㎡(4)スケール感、地域に対する影響力、街並みに対するデザイン性など周辺環境に大きな影響を及ぼし、審査会でも多くの賛同を得た。

鹿児島銀行本店ビル・本店別館ビル
撮影:アイオイプロフォート 相生圭太


 〈ランドスケープ賞〉BOATRACE六本木(東京都港区)=(1)事務所、スタジオ、ホール、飲食店舗(2)BOATRACE振興会(3)S造地下1階地上10階建て延べ1万3200㎡(4)徹底的に突き詰めたディテールと、あえて割切り、シンプルであることを選択したディテールを共存させながら1つの建築を成り立たせる設計者のバランス感覚と際立つセンスが随所に感じられる。

BOATRACE六本木
撮影:川澄・小林研二写真事務所


 〈グラフィック賞〉全国信用組合会館(東京都中央区)=(1)事務所(2)全国信用協同組合連合会(3)S・SRC造地下1階地上7階建て延べ9248㎡(4)意匠、構造、環境の統合による質の高いオフィス空間の実現と研ぎ澄まされた端正な立体格子デザインによるコーポレートアイデンティティーの実現が評価された。

全国信用組合会館
撮影:川澄・小林研二写真事務所


 〈インテリア賞〉長野県立大学三輪キャンパス・後町キャンパス(長野市)=(1)三輪キャンパスは学校(大学)、後町キャンパスは寄宿舎、集会場(2)長野県(3)三輪キャンパスはSRC一部RC・S造地下1階地上4階建て延べ2万0817㎡、後町キャンパスはRC一部S造4階建て延べ6858㎡(4)建物全体の構成、平面、空間がリンクする稀有な事例であり、革新性や創造性が高く評価された。

長野県立大学三輪キャンパス・後町キャンパス


 〈特別賞〉富士屋ホテル耐震改修 (神奈川県箱根町)=(1)ホテル(2)富士屋ホテル(3)本館・食堂棟(改修・増築)は木造一部RC造地下1階地上2階建て、 西洋館(改修)は木造2階建て、 花御殿(改修)はRC一部木造地下1階地上5階建て、フォレスト・ウイング(改修)はRC一部S造地下1階地上5階建て、カスケード・ウイング(新築)はRC造地下1階地上3階建て。客室数は120室(4)全国的に前例の少ない大規模木造宿泊施設の耐震改修により、得られた経験と知恵の蓄積が大きな財産となった。また、生きた遺産として、日本を代表するクラッシックホテルの再生に大きく寄与できた点を高く評価。

富士屋ホテル耐震改修
撮影:エスエス東京支店


 〈論文の部〉小諸市官民一体プロジェクト~低炭素まちづくり計画を契機としたエネルギーサービス事業~=日本では最初の官民一体のES事業、市役所、病院(民間)の熱融通、下水熱利用の実用化などの先進的取り組みが評価された。

 =石本喜久治賞=
 〈貢献の部〉四日市文化会館大規模リニューアル(三重県四日市市)=(1)ホール(2)四日市市(3)SRC・RC・S造4階建て延べ1万3786㎡(4)石本建築事務所では初の大規模なホール特定天井の改修で、建物に付加価値を与えるとともに新たな価値の創出を実現した。

四日市文化会館大規模リニューアル
撮影:滝田フォトアトリエ


 〈企画の部〉Ishimoto 100 DX standards-設計変革を起こすα/100のデジタルツール-=デジタルスタディーに関するスタンダードモデルを整備し、各分野で使用しているソフトや検討を統合集約するプラットフォームの整備などを目指し、既存の技術力を新たなビジネスモデルに昇華させる第一歩として期待できる。

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