【目抜き通りとまちづくりを展望】三菱地所設計 創業130周年記念トークイベントを開催 | 建設通信新聞Digital

4月26日 金曜日

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【目抜き通りとまちづくりを展望】三菱地所設計 創業130周年記念トークイベントを開催

 三菱地所設計は12日、東京都千代田区の丸ビルホールで「目抜き通り そして、そこにたつ建物」をテーマにした創業130周年記念トークイベントを開いた。5人の識者が、都市と建築の間に介在する国内外の「目抜き通り」の歴史や果たしてきた役割などについて講演し、未来の都市・まちづくりとの関わりを展望した。イベントはオンラインで配信した。

 企画を手掛け、モデレーターを務めた建築史家・編集者の伏見唯氏は、「現在と歴史を考察対象とするために目抜き通りをテーマに設定した。まちづくり、都市が個別の建物とどう関わっているのかを考えたい」と企画の趣旨を説明した。

 トップバッターの山村健東京工芸大工学部建築学科准教授は、パリのルーブル美術館を起点としたシャンゼリゼ通りの新しい解釈など説明した。樋渡彩近畿大工学部建築学科講師は、イタリア・ベネチアの中心を流れている大運河、カナル・グランデの変遷について発表した。

 三浦詩乃東大大学院新領域創成科学研究科特任助教は、「マンハッタン-都市を変える街路デザインへ-」と題して講演し、「人間中心」に主眼置いたブロードウェイの改善施策やパブリックスペースの活用と開発の相乗効果などを解説した。

 宮下貴裕武蔵野大工学部建築デザイン学科助教は「銀座通り-地元商店主がつくり上げてきたメインストリート-」をテーマに、大地震や空襲に遭いながらも、さまざまなアプローチで道路空間と建物の視覚的な美を提案、実践し続けてきた地元の取り組みを紹介した。

 青井哲人明治大理工学部教授は、「台湾都市の街路-都市への意志、反転する都市-」と題し、新たな計画に基づいて道路が設置された際に、建物はどのように変化し、対応したかについて説明した。

 講演後は講演者らによるトークセッションを開き、目抜き通りについての議論を深めた。

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