【しゃがみ、寝そべりも認識】ミニ油圧ショベル向け安全補助システム「EyeThink-BH」開発 | 建設通信新聞Digital

4月25日 木曜日

公式ブログ

【しゃがみ、寝そべりも認識】ミニ油圧ショベル向け安全補助システム「EyeThink-BH」開発

 日本道路は、道路工事で多用するミニ油圧ショベル向けの安全補助システム「EyeThink-BH(アイシンク・ビーエイチ)」を開発した。AI(人工知能)による画像認識機能を活用した自動停止システムで、悪天候や夜間などでも有効に機能する。可搬性・汎用性に優れ、重機への脱着作業は30分程度で済むため、レンタル機械などにも簡便に適用できる。12月には同社施工現場へ初号機の導入を予定している。

後方優先 監視エリアイメージ


 同システムは、ステレオカメラ、制御ボックス、スイッチボックス、固定金具で構成し、重機停止動作は油圧ショベル遮断式ロックレバーの機能を使う。主にオペレーターの死角となる後方を、AIを搭載したステレオカメラで撮影し、画像解析で人と物とを識別して制御設定に基づき、油圧ショベルの操作を強制自動停止する。外装方式のため装着時に重機への改造は不要で、カメラを複数台装備すれば大型機種にも適用できる。

 画像認識には、2019年に開発した転圧機用の自動停止システム「EyeThink」で使用しているAI学習データに加え、油圧ショベル作業時の重機周囲作業員特有の作業姿勢を識別データとしてAIへ追加学習させることで、人と物の認知・識別能力を向上し、誤認知・誤認識判断を減少させている。しゃがみ姿や寝そべり姿なども人として認知でき、ヘルメットや安全ベストなどをAIに人として識別させる装備も不要だ。

 監視範囲はカメラから最大10mで、その範囲内であれば現場条件に応じて任意で設定できる。専用パネルパソコンを装着すれば後方モニターとしても使える。拡張機能として市販の2Dマシンガイダンスシステムとの接続も可能となる。今後社内での普及を進め、将来的には外販も検討していく。

建設通信新聞電子版購読をご希望の方はこちら