【"withコロナ"見据え】戸田建設がクリーン環境事業立上げ "安心して息を吸える空間"提供へ | 建設通信新聞Digital

5月6日 月曜日

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【“withコロナ”見据え】戸田建設がクリーン環境事業立上げ ”安心して息を吸える空間”提供へ

 戸田建設は、新型コロナウイルスの感染拡大の防止を目的に「クリーン環境事業」を立ち上げる。豊富な病院建設の技術やノウハウをベースに「人が安心して息を吸うことができる空間」を提供していくことが狙い。第1弾として、フィンランドのゲナノ社が持つナノエアプロテクター「GENANO TECHNOLOGY」の国内での販売に乗り出す。
 現下“withコロナ”を見据えた取り組みとなる。

病室(一般区域、高度清潔区域、汚染区域)での使用例(左がナノエアプロテクター)


 コロナ禍での活動体験などから、あらゆる人を守る「安心・安全な空間づくり」を建設会社が果たすべき重要課題として抽出。新型コロナの感染対策に役立つ高度な設備機器(空気浄化装置)を、メインターゲットとする医療機関などに迅速に提供できる体制を整えることで、クラスター発生の防止や感染リスクの低減に取り組む。

 簡易かつ確実に高度なクリーン環境をつくり出す手段の1つとして、豊富な病院建設の実績とノウハウを持つ同社が代理店となってGENANO TECHNOLOGYを展開していく。

 GENANO TECHNOLOGYは、室内に浮遊している3ナノmという超微粒子(ウイルス・バクテリアなど)を捕集できる空気浄化装置。SARS(重症急性呼吸器症候群)やMERS(中東呼吸器症候群)でも活躍した実績を持つ。

 捕集したウイルスなどの微粒子を低温プラズマ技術による装置の内部で不活化。ホルムアルデヒドなどの化学物質や臭気も除去できるという。

 キャスター付きで移動も簡単。クラスターの発生が懸念される換気をしにくい場所であっても、コンセントにつなぐだけで即座に使用できるという手軽さも魅力だ。

 病室や待合室、手術室、ICU、診察室などのあらゆる部屋・空間で使用可能。学校やオフィス、スポーツ施設の中にある換気が行き届かないスペースだけでなく、どうしても人と人との間隔を空けることが難しい場所、不特定多数の人が出入りするような場所などで幅広く活用できる。

 製品の大きさは幅60×奥行60×高さ168cm。専用のアタッチメントを使うことで、緊急的に「簡易陰圧装置」としても使用できるという。

 本体価格は250万円(税別)。本体費用のほかに輸送費や保守メンテナンス費などが必要となる。納期は発注から約30日程度。国の各種補助金の対象物品になっている。

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