【"あの日"を再現】気仙沼市と東北大 東日本大震災遺構・伝承館の展示内容をリニューアル | 建設通信新聞Digital

5月14日 火曜日

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【”あの日”を再現】気仙沼市と東北大 東日本大震災遺構・伝承館の展示内容をリニューアル

 宮城県気仙沼市と東北大災害科学国際研究所は、同市東日本大震災遺構・伝承館の展示内容をリニューアルした。津波シミュレーションと避難行動の聞き取り調査を重ねて、避難行動を可視化した映像・プロジェクションマッピング「東日本大震災 気仙沼階上のあの日」を常設展示する。10日と11日は“震災伝承の日”として語り部や地元中高生が無料でガイドする。13日には「震災から10年と会館から2年を振り返る・活かす」をテーマに特別フォーラムを開く。

語り部向けに開いた内覧


 包括的連携協定に基づき両者が共同制作した展示は、震災での同市階上地区の津波流況と住民避難行動をCG(コンピューター・グラフィクス)や証言をもとに再現した。

 津波の流れは同大の津波シミュレーションモデル・TUNAMI-N2の計算結果をもとに、浸水・遡上の過程をCGで作成。さらに津波避難行動詳細インタビューを使って同地区の被災者35人の移動経路や行動中の動機などを把握。証言などを交えて分析結果を再現している。

 制作・監修を担当した佐藤翔輔准教授は「伝承館周辺の“あの日”をなるべく忠実に再現した。津波の状況や住民の当時の様子・考えを知り、思いをめぐらせるとともに、その場で起きるかも知れない災害や備えなどを近くの人と対話してほしい」とコメントしている。



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