【技術者スピリッツ】近所や親戚に親しまれる狙い、バッチリ | 建設通信新聞Digital

4月29日 月曜日

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【技術者スピリッツ】近所や親戚に親しまれる狙い、バッチリ

座談会に出席した6人の技術者

 関東地方整備局が2016年9月に策定した「“地域インフラ”サポートプラン関東2016」で、担い手確保・育成のための広報活動の1つとして始めた「技術者スピリッツ」。現場で働く技術者が「私のスピリッツ」を語る内容で、4月19日に“第100話”に到達したことを記念し、21日に座談会を開催した。

 座談会には、第6話の大林組三浦桂子さん、第16話の岩澤建設(栃木県足利市)大賀祐樹さん、第55話の湯澤工業(山梨県南アルプス市)花輪紘正さん、第62話の岩崎工業(群馬県太田市)谷遼太さん、第80話のケイワールド日清(さいたま市)古賀莉紗さん、第90話の阿部工務店(栃木県日光市)阿部路代さんが参加。加邉良徳企画部技術開発調整官の進行のもと、大西亘局長と意見を交わした。
 若い人に伝えたい現場の魅力について、20歳の花輪さんは「建設業は3Kと言われるが、もうひとつは“かっこいい”のKだ。建設業は人を守るかっこいい仕事だと知ってもらうのが必要」と提案。
 阿部さんも「除雪していると、近くにいる子どもたちは重機を『かっこいい』と言ったりする。『かっこいい、やりたい』と思えるきっかけづくりが大事だ」と語った。
 建設業界の課題は、大賀さんが「この業界にプレミアムフライデーはなかった。天候に左右され、工期もきつく、もう少し余裕がほしい」ことを挙げた。
 掲載された反響について、三浦さんは「親が喜んでくれた。やっている仕事にイメージが付いたようで『すごいことやってるんだね』と自慢している」、古賀さんも「祖母がすごく喜んでくれ、親戚中にファクスした」と紹介した。

関東地方整備局長 大西亘氏

 これに対して大西局長は「お母さんやおばあさんが近所に配るというのは私が狙っているところ。親が安心する仕事だと、その言われた人のお子さんに対しても安心感があるはずだ。どんどん広がりを作ってもらえたらありがたい」と喜びをみせた。
 谷さんは「下請けの方から『載ったんだ』と言われたり、役所の方からも『トランペットの人』と言われた。載ると人柄が分かるので続けてほしい」と述べた。
 大西局長は「ヘルメットをかぶり作業服を着ている人を子どもたちがどう思うのかというのがあり、『お兄ちゃんトランペットなんだよ』と言えば全然違ってくる。人となりを知ってもらいたいという狙いもあった」と笑った。
 今後に向けた決意として大賀さんは「いろいろ取り込んで安全第一をモットーにやっていきたい」、三浦さんは「将来は女性の所長になって頑張りたい」、古賀さんは「女性が増えるよう建設現場のイメージをもっと良くしていきたい」と表明。
 谷さんは「上司や下請けの指導を受けながら、これからの建設業を盛り上げていきたい」、阿部さんは「きょうも一日楽しかった、安全にできたと職人さんたちと言えるように持っていかなければならないと改めて思った」、花輪さんは「i-Construction(アイ・コンストラクション)などすべてを吸収し、どんどん変わっていく時代に乗り遅れないよう頑張っていきたい」と語った。
 最後に大西局長は「皆さんとわれわれの(経験の)積み重ねが建設業を維持・発展させることにつながる。一緒に頑張っていきましょう」と呼びかけた。

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