【浸透性に優れ短時間施工】コンクリートひび割れ補修材 世紀東急と東急建設が共同開発 | 建設通信新聞Digital

5月3日 金曜日

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【浸透性に優れ短時間施工】コンクリートひび割れ補修材 世紀東急と東急建設が共同開発

 世紀東急工業は、東急建設と共同でコンクリート舗装向けひび割れ補修材「CRACK REPAIR(クラックリペア)」を開発した。水に近い極低粘度のポリウレタン系補修材で、浸透性に優れひび割れ内に自然流下で注入できる。圧力注入用シリンダーやシール材の設置などの準備工は不要で、短時間でひび割れ部の接着性や強度を回復できるため、ひび割れの拡大防止や目地部周辺で発生しやすいコンクリート片の飛散防止に効果が期待できる。

 施工は、注入時の障害となるひび割れ内の詰まり物を除去した後、同製品を注入して表面の仕上げをするという手順で、注入開始から通行可能になるまでは約1時間程度で終わらせることができる。ひび割れ内の詰まり物除去には、土埃などが加圧によって強固に詰まってしまうことなどを防ぐため、特殊アタッチメントを備えた吸引装置を使用してコンクリート版に振動を与えながら除去する独自工法を開発した。

 製品は、別売りのノズル付きスタティックミキサーと組み合わせる二液式シリンダーに詰めたカートリッジ方式となっており、価格は600mmリットル1セットで2万4000円(税別)。今後は、同社が受注している維持工事で実績を積み、インフラアセットマネジメントや空港などのコンセッション事業への活用、物流施設建設の床材として使われているコンクリートの補修などへの展開を目指す。



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