【タイムトリップ】80年前から見比べられる! 国土地理院が23区の空中写真をウェブで公開 | 建設通信新聞Digital

4月26日 金曜日

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【タイムトリップ】80年前から見比べられる! 国土地理院が23区の空中写真をウェブで公開

東京駅周辺では、駅東側に現在は道路として利用されている外濠(矢印部分)が確認できる

 国土地理院は、ウェブ地図「地理院地図」上で、1936年ごろの東京23区について、空中写真の公開を始めた。戦前の23区が見渡せる空中写真の公開は今回が初めて。かつての外濠の状況などが確認でき、手軽に約80年前の東京へとタイムトリップすることができる。
 公開したのは、国土地理院が保有し、撮影時期が判明している空中写真の中では一番古い年代の空中写真。これまで「地理空間情報ライブラリー」のサイトに1枚単位で公開していた23区内(世田谷区の一部を除く)の519枚の空中写真を、現在の地図と位置がずれないようにつなぎ合わせた。
 現在の地図や各年代の空中写真などと重ねて見ることもできる。
 例えば東京駅の周辺を見てみると、駅の東側にはいまは道路として利用している外濠が確認できる。渋谷駅周辺では暗渠化された渋谷川を見ることができる。
 同院は「わが国のウェブ地図で、これだけの広さの戦前の空中写真をご覧いただけるのは初めてのことで、今後、昔の土地の調査、学校教育などの場面での利用が期待される」としている。
 一部については空中写真が白や黒で塗られて、状況がわからない部分もあるが、「戦前に撮影された元の空中写真に由来するもの」だという。
 地理院地図には、パソコンまたはスマートフォンからアクセスできる。
 「情報」から「トピック」タブの「空中写真・衛星画像」フォルダをクリックし、「1936年頃」を選択することで戦前の東京の地形が浮かび上がる。また、ほかの年代の空中写真を表示したり、写真の透過率を変更して現在の地図と重ね合わせて表示することもできる。

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