【セメント・コンクリに活用】伊藤忠商事 豪州企業と"CO2固定化技術"事業で協業契約締結 | 建設通信新聞Digital

4月28日 日曜日

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【セメント・コンクリに活用】伊藤忠商事 豪州企業と”CO2固定化技術”事業で協業契約締結

 伊藤忠商事は、オーストラリアの「Mineral Carbonation International社」(MCi社)と「CO2固定化技術」を使った事業の協業契約を結んだ。MCi社の実証プラント候補地を紹介・選定し、早期の商用化を目指すほか、製造した炭酸カルシウムやこれらのセメント・コンクリートなどでの活用、CO2固定化技術と国内のCO2削減需要家をマッチングする。

MCi社の製品をセメント材に使用したコンクリートバー


 MCi社は、2013年の創立以来、CO2固定化技術を研究開発しており、世界有数の技術・知見を持っている。同技術を使って炭酸塩(炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム)、シリカなどを製造できるほか、CO2の分離・回収工程を省いて高い経済性を発揮する製品をつくることもできる。CO2をスラグや石炭灰に固定・付着させる際に化学薬品を必要とせず、多様な用途での使用が期待できる。既にオーストラリア政府とニューサウスウェールズ州が支援するパイロットプラントでの実証実験で高い評価を受けており、世界での商業化に向けた準備を進めている。

 伊藤忠は、セメント・コンクリートなどの活用やCO2削減需要家のマッチングなどとあわせて、将来の事業拡大に向けた資本参加や日本国外への技術の展開も検討する。



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