【性能を大幅に向上】三機工業が次世代電池用環境試験設備を開発 R&Dセンターに実装 | 建設通信新聞Digital

4月29日 月曜日

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【性能を大幅に向上】三機工業が次世代電池用環境試験設備を開発 R&Dセンターに実装

 三機工業は、安全性や高エネルギー密度化など性能を大幅に向上した次世代電池の評価用環境試験設備を開発した。環境試験設備はマイナス40度から100度までの温度条件で、プラスマイナス0.3度以内の高精度制御ができ、従来比約40%の運転エネルギーを削減する。R&Dセンター(神奈川県大和市)に実装した。

 車両や電子部品などを評価試験する環境試験設備は、広範囲の温度条件の設定や、各温度帯での高精度な制御が求められる。自動車の電動化や自動運転装置の普及、モバイル機器の高性能化が進み、環境試験設備の需要の増加が見込まれる。特に車載用電池の評価試験は、マイナス40度から100度という広範囲な温度条件への対応が求められる。

 開発した環境試験設備は、冷却装置で室内温度を下げて電気ヒーターなどで再加熱制御する従来の方法ではなく、高温冷媒(ホットガス)とフィードフォワード(先行予測)の概念を取り入れた独自のロジックで制御することで、直膨コイルによる冷却方式でも再加熱用ヒーターを使わず、高精度の温度制御と省エネルギーを実現した。

 R&Dセンターに実装した設備では今後、さらなる高性能化に向けた検証を進めるほか、オープンイノベーションの場としても活用する。



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