【BIM2021】日積サーベイ BIM活用積算のコンサル拡大 | 建設通信新聞Digital

5月2日 木曜日

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【BIM2021】日積サーベイ BIM活用積算のコンサル拡大

 日積サーベイは、BIM活用積算の普及を目指し、BIM対応建築積算システム『HEΛIOΣ(ヘリオス)』を開発・提供している。2021年3月にリリースした最新「HEΛIOΣ2021」も好調に推移している。HEΛIOΣにBIM連携機能を付与した11年から、同社自身もBIM活用積算を進めてきた。最近はHEΛIOΣに関連したコンサルティング業務の依頼も増加している。建築コスト部BIMソリューション室の高橋肇宏リーダーにBIMコンサルの取り組みについて聞いた。

高橋氏


 積算BIM連携コンサルティングでは、BIM活用積算を各社の状況(業務内容、体制、フロー)に適用し支援する場合が多く、大きく3段階に分けて進めている。

 第1段階では、HEΛIOΣと設計用BIMソフトとの連携の特徴や、モデリング上の要点などを説明しながら、社内のモデリングガイドラインについても確認している。積算BIM連携はBIMモデリングとのすり合わせが重要となるため、そこを念入りに行う。

 第2段階では、配置方式による積算(構造/仕上)を習得してもらうため、研修会を行う。BIM活用積算では配置方式が前提となるため、この段階は特に重要だ。コスト部門だけではなく、設計部門やBIM推進部門の担当者にも、研修会に参加することを推奨している。関係者全員にHEΛIOΣの基本操作に触れてもらうことで、その後の役割分担の検討(図1)や、BIMモデリングの摺合せをスムーズに進めていくためである。

 そして第3段階では、BIMモデルをHEΛIOΣの連携機能を用いて実証検証し、課題点の抽出や対応策の検討を行う。これにより各担当者が社内でBIM活用積算を浸透させ、より詳細な検討段階に移っていく。

BIM連携における各担当の役割


 積算連携ではモデリングに一定の約束事が必要になるため、設計部門などの担当者が抱きやすい誤解を払拭するほか、BIM活用積算による設計情報の有効活用の幅が広がることへの理解を深めてもらうことにも注力している。

 こうしたコンサルティング業務を進める上で、BIMモデルを建築コスト概算で活用したいという要望は多い。そこで現在、設計用BIMソフト上での概算を可能とする「アドインツール」の開発を進めている。当社では国土交通省の建築BIM推進会議など業界の最新動向も注視し、今後も積算業務を変革する最先端のBIMソリューションを提供していく。



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