【日本郵船と三菱地所が横浜郵船ビルを全館保存】一帯には7万㎡高層施設 | 建設通信新聞Digital

4月28日 日曜日

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【日本郵船と三菱地所が横浜郵船ビルを全館保存】一帯には7万㎡高層施設

横浜郵船ビル

 日本郵船と三菱地所は、横浜市の横浜郵船ビル一帯で計画する高層ビルの開発事業について、大部分を保全・活用するとしていた横浜郵船ビルを全館保存する方向で検討している。現段階では、横浜郵船ビルの東側に延べ約7万㎡の高層ビル、北側に延べ約1000㎡の建物を整備する計画だ。5月に公表した計画段階配慮書では、2024年の着工、28年以降の供用開始を目指している。


配置図

 計画段階配慮書段階では、郵船ビルを含め中区海岸通3-9の敷地1万0550㎡を最大限活用し、最高高さ112m、延べ約8万8600㎡の高層ビルを整備する計画だった。
 この内容を変更し、郵船ビルを全館保存することで既存の景観を継承する。
 A-1地区(敷地約5000㎡)の横濱ビルの解体跡地に整備する高層ビルの規模は、地下1階地上21階建て塔屋延べ7万2800㎡、最高高さは99m。施設の大部分は業務機能で、低層部ににぎわい機能を導入する。
 A-2地区の横浜郵船ビル(延べ約7400㎡、高さ26m)には、近代日本の海運史を紹介する日本郵船歴史博物館が入居している。開発後はにぎわい機能を配置する予定だが、詳細は検討中だ。横浜市は今後、同建物を市の認定歴史的建造物に登録したい考え。郵船ビル北側のA-3地区(敷地約1900㎡、現在駐車場)には、2階建て塔屋延べ1200㎡、最高高さ18mのビルを整備。にぎわいを生む機能を導入する。
 A-3地区の西側(B地区)には、別の事業者が業務やにぎわい機能を持つ延べ約8000㎡の新たなビルを建設する予定だ。
 B地区も合わせ、海沿いには海岸通り地区を横断する水際線プロムナードを設ける。水際線プロムナードを経由し、隣接する万国橋を渡ると、赤レンガ倉庫が立地するみなとみらい21地区新港エリアにつながる。
 海辺に沿った動線を新たに整備することで地区間の回遊性を向上させ、まちの魅力を高める。



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