【大工の伝統技術継承へ全力!】日大の学生に心得など伝授 全国古民家再生協会千葉県連合会 | 建設通信新聞Digital

5月3日 金曜日

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【大工の伝統技術継承へ全力!】日大の学生に心得など伝授 全国古民家再生協会千葉県連合会



 全国古民家再生協会千葉県連合会(会長・石井正明大五郎建設社長)は、大工技術者などの担い手確保・育成に向けた事業を展開している。18日に2021年度初弾となる「令和の大工棟梁技術者育成事業」を、千葉県南房総市の地蔵院集会所、大五郎建設川合第2工場の両会場で開いた。日本大理工学部建築学科の4年生6人が参加した。

 大五郎建設9代目棟梁でもある石井会長を始め、塚原信行副会長(studio ai architects東京事務所代表)、横山剛昴設計社長ら関係者が講師となり、古来から続く大工の心得や礼儀作法、道具の扱い方などを指導した。

 石井会長は「昔の建築の楽しさを少しでも知ってもらい、未来につなげてほしい」とし、図面など資料の保管、資金調達、地元住民らの協力が伝統建築の保存に不可欠なことを紹介した。

 同社は元禄5(1692)年に創業し、文政元(1818)年に日光東照宮五重塔再建工事に携わった実績がある。当日は同工事に使用した図面も披露し、学生たちを驚かせた。

 また、川合第2工場では、伝統再築士の肩書きを持つ石井崇嗣氏、石井良次専務らが墨壺の扱い方などを指導した。

 参加学生の高野陽和さんは「実際に働いている方々の技を見て、とても勉強になった」と感想を述べた。



参加学生の真剣な姿に、石井棟梁の指導にも熱が入る



200年以上守りつづける日光東照宮五重塔再建工事の図面を披露する様子 「文化十四年」(1817年)との記述がある



石井棟梁(左)から手ほどきを受ける学生たち 初めての体験に笑顔が絶えない


大五郎建設の石井良次専務(右)による道具の解説



伝統再築士の石井崇嗣氏(左)による実技指導




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