【小規模土工で効果確認】カナモト、岩崎、建テクが検証 埼玉県ICT推進協 | 建設通信新聞Digital

5月9日 木曜日

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【小規模土工で効果確認】カナモト、岩崎、建テクが検証 埼玉県ICT推進協

「E三・S」の技術概要を説明


 関東地方整備局が事務局を務める埼玉県地域建設業ICT推進検討協議会は18日、関東技術事務所(千葉県松戸市)に設置した「関東DX・i-Construction人材育成センター」の現場実証フィールドで、4日目の導入効果検証に取り組んだ。カナモトと岩崎が管路掘削、建設システムが構造物設置工・丁張設置を検証した。小規模土工でのICT機器の適用効果などを確認した。

 同局企画部の二瓶正康建設情報・施工高度化技術調整官は冒頭、「小規模工事はICTの活用で生産性向上が期待できる。いまあるツールでどのような形で実現できるか検証し、水平展開して普及促進につなげたい」とあいさつした。

 カナモトは、バケットに機器を取り付けるだけで3次元マシンガイダンス(MG)に変化する「E三・S(イーサン・エス)」を披露した。岩崎は、一体型のMGシステム「VR500」を使って検証した。建設システムは、ICT施工現場端末アプリ「快測ナビ」などを使い、床掘りや構造物設置、丁張りを実演した。

 質疑応答で施工会社は「(MG導入で)丁張りが不要になり、作業が楽になる」「後付けのガイダンスシステムは、ICT建機を購入できない会社には導入しやすい」などと感想を述べていた。

 建設システムの土屋義彦常務取締役は直轄受注企業などでICT技術が普及していることから、「自治体への支援に力を入れたい」と話す。その上で「現場で何ができるかを知らない人が多い。実際に体験してもらう今回の検証は非常にメリットがある」と振り返った。

 協議会は関東整備局と埼玉県、さいたま市、埼玉建協青年経営者部会(吉川祐介会長)の4者で構成し、地域に根差したICT活用の裾野を広げる取り組みを進めている。導入効果検証は15日から19日までの5日間、小規模工事に特化した内容で実施した。埼玉県建設業協会会員の伊田テクノス、金杉建設、稲葉興業、荒木建設工業の4社がオペレーターなどを派遣した。
 

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