【万博協会 いのちの輝きプロジェクト】8氏、多様なパビリオン提案 | 建設通信新聞Digital

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【万博協会 いのちの輝きプロジェクト】8氏、多様なパビリオン提案

 2025年日本国際博覧会協会は、大阪・関西万博のテーマ事業で中核事業と位置付ける「いのちの輝きプロジェクト」の基本計画をまとめた。8人の事業プロデューサーが、それぞれの哲学から想像力を主体とした事業構築手法(クリエーティブ・ドリブン)により、シグネチャーパビリオンやイベントを展開する。開催まで3年を切ったことを受け、協会では「Join2025」と銘打ち、多様な主体に万博への参加を呼び掛ける活動も本格化させる。 いのちの輝きプロジェクトは、シグネチャーパビリオンとシグネチャーイベントをリアルとバーチャルの両会場で展開する。各界で活躍する8人のプロデューサーが主導、リアルとバーチャルを統合した多様な体験ができ、訪れるすべての人が「いのち」について考え、その概念をアップデートする場所と位置づける。
 
 18日には、東京都千代田区のイイノホール&カンファレンスセンターで発表会が開かれ、プロデューサーが登壇、それぞれのパビリオンや実施するイベント内容について紹介した。
 発表会では冒頭あいさつで万博協会の十倉雅和会長が「万博は多くの人と一緒につくり上げる共創をコンセプトとしている。ともに創り、誰もが参加できる万博を実現したい」とあいさつ。続いて若宮健嗣国際博覧会担当相も「万博の開催まであと3年。魅力あふれる万博になるよう国民の皆さんとともに取り組んでいきたい」と述べた。

 シグネチャーパビリオンの概要は次のとおり(①プロデューサー②テーマ③建築などのコンセプト④公表しているクリエーター)。
 ▽いのち動的平衡 I am You=(1)福岡伸一氏(生物学者、青山学院大教授)(2)いのちを知る(3)よどみの建築(4)建築・橋本尚樹氏(橋本尚樹建築設計事務所主宰)、展示デザイン・三澤遙氏(日本デザインセンター三澤デザイン研究室室長)。
 ▽LIVE EARTH×SPACE LIFE=①河森正治氏(アニメーション監督、メカニックデザイナー)②いのちを育む③建築を通して環境を回復する④建築デザイン・展示計画・小野寺匠吾氏(小野寺匠吾建築設計事務所主宰)。
 ▽いのちのあかし=①河瀬直美氏(映画監督)②いのちを守る③記憶の建築④計画統括・杉山央氏(森ビル)、展示・バーチャルコンテンツ・佐藤哲也氏(ソニーマーケティング)。
 ▽EARTH MART=①小山薫堂氏(放送作家)②いのちをつむぐ③食をつむぐ大事と芽、食をはぐくみ受け継ぐ集落のかたち、食がめぐり賑わう市場のかたち④建築・隈研吾氏(隈研吾建築都市設計事務所主宰)。

いのちの動的平衡 I am You(左上)、LIVE EARTH×SPACE LIFE(右上)、いのちのあかし(左下)、EARTH MART(右下)




 ▽いのちの未来=①石黒浩氏(大阪大栄誉教授)②いのちを拡げる③技術と融合することにより、いのちの可能性を拡げる④建築・遠藤治郎氏(SOIOHOUSE代表)。
 ▽いのちの遊び場 クラゲ館=①中島さち子氏(音楽家、数学研究者)②いのちを高める③「佳気満高堂、大きなクラゲ茶室」「生きとし生けるものへ、クラゲ大仏④建築デザイン・小堀哲夫氏(小堀哲夫建築設計事務所主宰)。
 ▽null2=①落合陽一氏(メディアアーティスト)②いのちを磨く③来場者の姿と風景を映し、歪ませ、未知の風景を生み出す。ボクセルをベースに、膜のように湾曲する有機的な鏡面サーフェスを持つ変形建築④noiZ(豊田啓介代表取締役)。
 ▽Co-being=①宮田裕章氏(慶大教授)②響き合わせる③Better Co-being Pavilion。データ共鳴社会の具体的な実践と、未来につながる有用なレガシーを残す④建築デザイン・妹島和世氏、西沢立衛氏(SANAA)。

いのちの未来(左上)、いのちの遊び場 クラゲ館(右上)、null2(c)2022 noiz All Rights Reserved.(左下)、Co‐being(右下)
いずれも2025年日本国際博覧会協会提供

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