昨年3月にベトナムで行った特定技能評価試験の合格者が1年余を経過して、ようやく入国を果たした。建設技能人材機構(JAC、三野輪賢二理事長)は2021年3月23日、正会員団体の全国鉄筋工事業協会(岩田正吾会長)と協力し、ベトナム・ハノイ市の第一建設短期大学で鉄筋施工職種の建設分野特定技能評価試験を行った。24人が受験し、19人が合格したものの、コロナ禍のため入国が遅れていた。このうち武田建設(香川県三木町、武田伊知朗社長)に就業決定した2人が第1陣として4月22日、関西国際空港に入国した。
入国後は検疫所が指定する宿泊施設で3日間待機し、PCR検査で陰性を確認後、25日に受入先の武田建設の武田美治会長と登録支援機関である全鉄筋の遠藤眞一事務局次長らが出迎え、対面した。
新型コロナウイルスによる入国制限などで採用決定から1年近く経過しており、武田会長も「どんなにこの日を待っていたか」と2人の来日を喜んだ。特定技能外国人のダンヴァンヌック氏、グェンヴァンズー氏の2人も、「ようやく日本に入国できて夢のようです。これから会社の期待に応えられるように頑張りたい」と満面の笑みで話した。
入国がかなわない間、武田会長は「2人とはウェブで定期的に連絡を取り合い、互いに理解を深め、モチベーション維持に努めていた」という。
今後も全鉄筋傘下企業の16人が順次入国する予定だ。内訳は正栄工業(大阪府枚方市)2人、田浦(堺市)2人、タソト工業(大阪府東大阪市)1人、岩谷鉄筋(同阪南市)2人、大田工業(岡山県真庭市)3人、スチール・ワン(横浜市)2人、高橋工業(横浜市)2人、藤鋼業(東京都江戸川区)2人となっている。
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