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5月2日 木曜日

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【3次元化で社会貢献】モバイルスキャン協会が発足 マニュアルを無料公開

スマートフォンで3次元スキャンができる(モバイルスキャン協会提供)


 モバイル端末での3次元スキャンの普及を目的とした団体「モバイルスキャン協会」が発足した。ワイクウーデザイン(三重県名張市)の桑山優樹社長とyasstyle(愛知県豊川市)の松尾泰晴代表が共同代表理事となり、4月に活動を本格化した。13日には初弾の取り組みとして「モバイル端末スキャンマニュアル」を協会ホームページ(https://mobilescan.jp/)に無料で公開した。

 土木・建築にとどまらず、史跡や文化財の3次元化も推進する。松尾共同代表理事は「地域の文化をデータ化していくことであらゆるモノやコトを3次元化して後世に残し、社会に貢献していきたい」と狙いを語る。

 スキャンマニュアルは、▽作業フロー▽スキャン時の安全確認▽スキャン範囲▽標定点の配置▽スキャン方法▽スキャン時の注意点▽座標合わせ▽参考動画–などで構成し、モバイルスキャンの初心者でも実践しやすい内容となる。ホームページにはスキャンアプリまとめ表も掲載した。

 副代表理事として内田建設(静岡県袋井市)の内田翔専務取締役、理事として萩原建設工業(北海道帯広市)の岩間輝氏と正治組(静岡県伊豆の国市)の大矢洋平土木部長、金沢大古代文明・文化資源学研究所の野口淳氏、監事として湯澤工業(南アルプス市)の湯沢信常務が参画する。

 モバイル端末での3次元スキャンは 米アップル社製スマートフォン「iPhone」の一部機種などにLiDAR(レーザー式測距装置)機能が実装されたことをきっかけに建設業界でも活用を模索する動きが活発化している。

 一方、2022年度から直轄ICT土工で「土工量1000m3未満」の要領が加わった。モバイルスキャンはその手軽さから特に小規模工事との相性が良いとされており、ICT施工の普及に向け、大きなポテンシャルを秘めた技術となる。



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