【クローズアップ】世界最高水準の対衝撃性高強度門扉/応緑の「ガーディアンゲート」 | 建設通信新聞Digital

5月6日 月曜日

公式ブログ

【クローズアップ】世界最高水準の対衝撃性高強度門扉/応緑の「ガーディアンゲート」

国内唯一の総合ゲートメーカー・応緑(兵庫県姫路市、河越祥郎社長)が、鋼製門扉「ハイスペックゲート」のシリーズ拡充を図っている。中でもセキュリティー意識の高まりを受け開発した「ガーディアンゲート」は、米国発祥の世界的基準「ASTM」に対応した高耐久性を誇る。9月7日に東京・市ヶ谷で開かれる防衛施設関連技術に特化した展示会「ミリタリーエンジニアテクノフェア」に初出展するなど、各方面から高い注目を集めている。

2021年に沖縄県内の陸自施設に納入した門扉。「乗用車レベルの侵入は十分防ぐことのできる『中強度』を実現している」(橋本部長)

◆ASTM衝撃基準に対応
同社が展開しているハイスペックゲートは、耐久性と安全性に加え、停電などにより電動機構が止まったとしても「どんなに重たい扉でも必ず手動で操作できる」(河越社長)という操作性にこだわった門扉だ。大手メーカーが大型門扉の取り扱いを止めたこともあり、近年は国内の空港や防衛関連施設、学校、工場などで着実に実績を伸ばしている。

河越社長

ハイスペックゲートは標準規格でも、自動車の進入程度なら食い止めることができるという耐久性をもともと備えている。同社ゲート事業部の橋本茂幸部長の説明によると、ガーディアンゲートの開発は外資系企業のデータセンターを手掛けているゼネコンから、より高強度な門扉を依頼されたことがきっかけ。最高レベルのガーディアンゲートはASTMの「M30P2」レベルをカバーし、6.8tの車両が時速30マイル(時速48㎞)で衝突しても1m以上7m未満で進入を食い止められる。

橋本部長は、空港や防衛関連の既存門扉の多くが老朽化していることや、これまで意識の低かったテロ対策についても対応が急務となっていることに着目し、防衛省関係者に説明したところ、「非常に高い関心を持ってもらえた」と振り返る。

これがきっかけとなり防衛施設の整備に関連するメーカーや建設会社などで構成する「防衛施設学会」への入会が決まり、同会主催のミリタリーエンジニアテクノフェアに出展することになった。

自動車の進入を止める設備としては車止め(ボラード)を設置するのが一般的だが、橋本部長は「ボラードよりも安価に施工できる上に停電時でも手動で開閉できるので、安心感がある」と自社製品の優位性に自信を見せる。河越社長も「今回の出展を機に広く認知してもらえたら」と期待を込める。

◆スマホで動くDX門扉も
9月28日から30日まで大阪・南港のインテックス大阪で開かれる「関西建設DX展」(RX Japan主催)にも出展する。建設業界全体で進むDX(デジタルトランスフォーメーション)の波に対応すべく、ハイスペックゲートに遠隔操作用のコントローラーを設置し、スマートフォンやタブレットによる遠隔開閉機能を実現した「DXゲート」を展示する。ブースには幅5000mmの大型鋼製ゲート2本が設置される予定だ。



【公式ブログ】ほかの記事はこちらから


建設通信新聞電子版購読をご希望の方はこちら